2025五島列島
          10 D


 【多郎島海水浴場横の園地にて】




予言力?
 
 福江島でメインのQRV場所の一つとしてもくろんでいた、多郎島海水浴場は島の南部に位置する。ただし、この地域は南部といっても半島のように島の南側に突き出ており、その半島の東側海岸にあるこの海水浴場は、東に向かってど-んと開けていることになる。


この海水浴場も美しいビーチだ。もっとも、実際の海水浴場としての「砂浜」は当局がQRVした海岸のすぐ隣にあり、そのことに気付いたのは、帰りの飛行機の中で地図を再び眺めていた時の話だ(笑。つまり、自分が居た場所が海水浴場だと勘違いしてQRVしていたことになる。いつもの大歩危だ。

どうりで、運用中は「海水浴場なのに砂浜がないなぁ」と不思議に思っていたわけだが、まあ、海水浴に来たわけではないし、結果的には無線的に何も問題はなかったのでよしとしよう。そこから見える景色も十二分に美しかったので大満足ではあるが、ただ、ストリートビューで後から確認した本当のビーチは、もっと美しかった(笑。


最初にこのロケにQRVしたのは、土曜日の午後2時過ぎだ。ただコンディションはなかなか上がってこない。しかしここはキャンプ場などがある園地の一角であり、東屋風の屋根の下にはテーブルや椅子もセッティングされている。しかも、水際まではサイクリングロード一本を隔てているだけの絶好のQRV場所なので、のんびりとコンディション待ちしながら運用することができるのである。

そもそも最強の場所と目しているならば、本来潮が満ち始める時間帯か、潮が満ちている時間をねらうというのが基本だ。というのは、理論的に正しいのかどうかは別にして、これまでの数々の離島運用の経験則上(笑、コンディションが上がるのは、その時間帯だからだ。しかし、実際には全体の運用スケジュールや運用局数の関係上、そうも言ってはいられない。つまり、いくら潮目が良くなったところで、それが例えば夜中であるなら、運用局などそもそもいるわけがないのである。



左) 向こう側の手すりの手前がサイクリングロードになっている。
中、右) 翌日の1日(日)の朝も、ここにQRV。  



コンディション待ちをしながら思い起こしていたのは、昨晩のしずおかDD23局からのショートメールだ。「明日は近距離Esが出ますよ」というのである。「出る可能性がある」ではなく、「出る」という断定形で、「したがって、心せい」、という意味である。

「なんだ、近距離どころか全然上がってこないじゃん」と思いつつ、岩場の水べりに移動して待機していたのだが・・・・。

ポツリポツリとつながり始めた信号が、比較的安定して飛び受けし始めたのは17時になってからだ。後から確認してみると、潮が満ちる側に転じたのはやはり17時頃だったようだ。

もちろん運用中には、そんなことをわざわざ確認することはない。実際に運用していると、潮が満ち潮側に転じ始めるとコンディションが上向きになってくるのが自ずとわかるからだ。QSOも連続技でつながり始めるので、そんなことを確認している余裕もなくなるのである。


今日は久々によこはまUQ3局からも信号が入ってくる。UQ3局とは、これまでいろいろと感慨深いQSOをさせてもらっているので、もっとしゃべりたいところだが、Esなのでそうも言ってはいられない。

更に18時を過ぎると、俄然飛び受けが強力になってくる。全国的に?近距離Esが発生したようだ(笑。相手からいただくレポートは、軒並み55~57だ。中には59というレポートもいただく。8Chは大混信合戦で使い物にならなくなってくる。もちろん、そんな中へ割り込んでいく気はさらさらないので、ほとんど聴いているだけだ。「心せい」というDD23局の言葉には背いてしまったか?(笑。

それにしても、おそるべきは彼の局の予言力(解析力+経験)だ(笑。昨日一日の全般的なコンディションや、電波予報等を基に、近距離が出ると判断されたらしい。呼んでェ~!毎日!」6月号のテクニカルセクションの記事に、「大気圏金属イオンデータを利用したEs予想プログラム」というのがあったが(爆、そんなものは必要なさそうだ。

当のしずおかDD23局とも、55/57でつながる。DD23局とQSOしなければならない必然性は、予言とは関係なく(笑、当局の87Rの飛びのチェックに付き合っていただけそうな局長さんは、DD23局ぐらいしかいないからである(笑。ただでさえ、DD23局にはいつもQSOの動画を撮っていただいており、後から当局側からどのように飛んでいたのか、解析が可能になるのだ。








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