D
 2025南大東島


 【夕暮れの夕日の広場】




島の夕暮れ
 
 木曜日の夕方、宿にチェックインして最初に向かった先は、島の西海岸にある「夕日の広場」という場所だ。運用というよりも、夕陽が沈んでいくのをゆっくり眺めながら、バックグランドで11mの漏れ来る音を聴こうという作戦だ。

ここは、例にもれず、崖が切り立った場所だ。崖の端に立つと、風がそよそよと吹き抜けていく。気温も東京より低いので、東京より涼しい。ちょうどよいことに東屋もある。のんびり過ごすには、完璧だ。

陽はゆっくりと傾いていく。日没まであと2時間ぐらいだろうか。

東屋のベンチに置いた770DXから聞こえてくるノイズ加減は、結構よさげだ。コンディションはそこそこ上がっていそうな雰囲気だ。実際7エリアあたりのトラック局がよく聞こえてくる。しかし、時々CQを発砲してみるものの、応答は皆無だ。応答どころか、なぜか合法局は一局も聞こえてこない。

リグを車のルーフに置いたり、崖っぷちすれすれに置いたり、いろいろ試してみるが、当然だが一緒だ。ウイークデイということを考えても、あれだけ違法がガンガンに入感してくるのに、不思議なコンディションだ。

・・・まあ、いいですが(笑。

車のドアを開け放って、シートを倒して、東屋の方からきこえてくる770DXをモニターする・・・。このリラックスモードが、心地よさの点ではべストセッティングのようだ。

それにしても、車を抜けていく風が心地よい。もう、陽が水平線の向こうに沈もうかというのにさっきから、強くなったり弱くなったり、ずっとちょうどいい加減で吹き抜けている。


 

今遠征での持参リグは、東海770DX(新技適)、NTS115、87Rの3台である。

今回01Xではなく770DXを持ってきているのは、万が一パイルなどになった場合は、01Xではさばき切れないからだ。前回2017年の運用では、SR-01で結構痛い目にあっている(笑。コールが重なって入ってくると完全なブザー音になってしまい、コールサインがそのかけらも分からない。信号の分離どころではないのだ。01/01-Xは、帯域フィルターも子供だまし程度のものなので(笑、115のそれとは比べ得べくもない。

それに、770DX、115ともに27005でのコンディションチェックが非常に簡単だ。27005はコンディションが上がってくるタイミングを読むのに欠かせないツールだ。厚い/薄いのコンディション把握はもちろんだが、特に、どのエリアのトラック局が入ってきているかが、15分後、30分後、あるいは1時間後のコンディションを予測するのに非常に有効なのである。特に770DXは、どのチャンネルにいても27005との切り替えがワンタッチで可能である。

もっとも今日のところは、合法が一局も入ってこないので、どんなリグでも全く問題はありませんが(笑。

結局、2時間ほどのリラックスモードの間に飛んできたのは、やまぐちLX16局の1局のみである。そのQSOも尻切れ気味で、再び聞こえてくることはなかった。リラックスモードはいいが、今遠征、一体コンディションの方は大丈夫なのか??


陽が沈んだ後、島の北海岸にある、南大東漁港に回ってみる。まだ、空に残ったほのかな明かりに、北大東の島影が見えている。

3回目の今回も、空はいつもの夕暮れ時の空だ。






 
 前ページ   次ページ     


© Nagoya YK221/なごやYK221