1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11





6月19日(日)

昨日は鳩間島での収穫はゼロだったが、今日は日曜日、本土ではたくさんの局がQRVするはずだ。期待を込めて、昨日の夜と同じく、本土とQSOするにはもっともロケがいい(と勝手に当局が思っている)中野浜の波打ち際に陣取って運用を開始する。

しかし期待に反して、全チャンネルは全く静か、違法や海外の入感は皆無だ。一体、昨日までのあのノイズの華やかな騒ぎは何だったのだろうと思うくらいシーンとしている。余りの静けさに、これは今日一日ムリかな、と早くも絶望感がよぎる。手持ち無沙汰に波打ち際を観察していると、3~5cmくらいのカニがあちこちで、穴から出たり入ったりしている。一時間もカニを見ていると、その絶望感は確信に変わりつつあった(笑。

しかし、である。QRVから一時間ちょっと、8時半近くになるとわずかにノイズレベルが上昇してくるのが感じ取れる。これはくるかも。しばらくリグの8Chを凝視してワッチしていると、やがてカナガワAC288局のCQがかすれながら入感し始める。これは2年前の与那国島での最終運用時と同じパターンだ。1エリアが開けてくるに違いない。一応こちらからも呼びかけてみるが、まだまだ通じない。

耳を凝らしていると、10分もしないうちに、急に楽にQSOできる程コンディションが上昇してくる。カナガワAC288局、52/54。続いて、とうきょうMS25局、静岡県からはシズオカMH313局、カナガワCB124局とつながる。QSBは強いが、昨日までと比べると長めの周期だ。

その後は、各局の信号が団子のように入感してくるのだが、全般的にどれも弱弱しくなかなかピックアップして完全にQSOできる程の局がない。一時、10時近くには、カナガワCB124局やカナガワAC288局とは55程度でいつでもQSOしようと思えば可能な時間が続いたが、しかしそれはあくまで例外だった。ながおかHR420局やサイタマAB960局は、呼ばれているのは分かるのだが、こちらから呼びかけても、お互い行ったり来たりだ。なんとかQSOを完了するが、まさしくタイミングの問題である。3エリアからは、いつもお世話になっている、えひめCA34局、オオサカHNC24局、ヒョウゴAB245局、きょうとKP127局などにコールを頂くがQSBが半端でない。加えて団子状態の中、最後の最後までQSOを完了させるのは容易ではない。

QSB
2年前の与那国島での運用経験から、このくらいの距離になるとQSBがかなり深くなることは予測していた。QSBが深くなるのと同時に、一瞬だけ、サッと入感する局もある。まるでコールサインだけが通り過ぎていくようだ。各局、当局のコールサインを言って呼び出してから自局のコールサインに入るので、最初のコールサイン(つまり当局のコールサイン)だけ聞こえて落ちてしまう、という連続で、結局どなたが呼ばれているのか良く分からない場合が多い。ここはQSOのルール上なかなか難しいところだが、出だし自分のコールサインから入ってくれればQSOできるのになぁ~と、非常に残念だ。当局としては、なんともいかんともしがたく、申し訳なくもある。

自分がしゃべるときは、次のQSBの山に相手のレスポンスが乗るタイミングで話そうとするのだが、なかなかそうも問屋が卸さない。こちらは二山程度を使って、言いたいことを伝え、ちょうど次に山が上がってくるときに相手の信号がぶつかるように、頭の中ではタイミングを見計らって技を駆使している(笑)つもりだが、丁度上がってきたときに韓国語系のQRMが入ったり、ピュルルン系のノイズが勢いよく振れていたりと、なかなかうまくいかないのである。もっとも、QSBの周期も一様ではないので余計難しい。当局の弱い信号もQSBに乗っているはずで、相手にとっても相当に聞きづらいはずだ。与那国島運用時は、これほど海外局のQRM多くなく、ノイズも少なかったので、QSBの山谷に集中することができたのだが、今年はやはりなかなか手ごわい。

11時前にコンディションが落ちてしまってからは、中野浜を離れ、漁港や展望台で断続的にQRVを続けながら島内を南に目指してみる。外国語の入感もなく、8Chもなにやら気のせいか、ざわめきのようなものを感じる程度である。
目指すは「南風見田の浜」(はえみだのはま)。島の南岸にある浜だ。ここからは、南に波照間島が見えるはずだ。かつて波照間島側から西表島を眺めていたが、今度は逆にその西表島側から、波照間島の光景を眺めてみたい。

静かに始まる
朝一番は静かな時間が過ぎる
南へ
島の東岸伝いに南へ向かう。車は稀にしか
出会わない。
{野原展望台」
昼は入感はなく、8Chは静かだ。
・・・。



次ページ  前ページ    

(QSO局は最終ページにまとめて掲載しています。)


© Nagoya YK221


2011沖縄