1 2 3 4 5 6 D
 SV2024八丈島


 【海が・・・見える。Ⅰ】




目指すは青ヶ島!!・・・ですが
 
 結果的には今回の運用場所は八丈島となったが、「‘24離島運用第二弾のお知らせ」で7月初旬に掲示していた通り、本来の運用予定地は青ヶ島である。運用計画は「お知らせ」のとおりだったが、結局八丈島で足止めを食らって、残念ながら青ヶ島に渡ることは叶わなかった。一応、想定の範囲内ではあるが、目的地で計画通り運用できなかったというのは、初めての経験かもしれない(笑。

青ヶ島は「到達難易度が高い島」として、良く知られた島である。日本の離島の中でもレアな島とされている。

青ヶ島へは、八丈島からしか渡ることができないが、東京から八丈島へは毎日船が出ているし、ANAが一日に3便もジェット機を飛ばしており、羽田から1時間もかからない。八丈島から青ヶ島へは、「東京愛ランドシャトル」がヘリコプターによるシャトル便を一日1往復運航している。所要時間は僅かに20分だ。これだけ見れば、沖縄の離島などに比べれば、はるかに行くのは簡単そうに見える。

それでは、なぜ到達難易度が高いと言われるのか?

第一に、ヘリコプターは9席しかなく、夏のこの時期は予約をとるのが極めて困難なことだ。持ち物には重量制限があり、更にバックパックのような大型の荷物も持ち込むことはできない。重量制限については、高額な超過重量料金を払えばなんとかなるものの、無線機や機材をいくつも持ち込むような大きな荷物がある場合は、基本ヘリの利用はできない。(もしくは利用を控えるべきである。)個人的な理由としては、そもそもこの混雑期に予約開始に合わせてボタンを押す速さを他人さまと競い合うようなことは、当局の性に合わないこともある。ヘリは船と違って、そもそも島民の方の「確実な足」という側面もある。

ヘリがダメなら、船ということになる。八丈島から青ヶ島へは「伊豆諸島開発」が運航する船が一週間に4日ないし5日の頻度で出ている。(一日に一往復)ただし、こちらの就航確率は6~7割と言われている。「海が少し荒れたら」船が出ない、のではなく、「海が凪いでいないと」出ない、のである。更に、船は出航する場合でも、常に条件付きの出航となる。青ヶ島の海況次第では、港を目の前にして引き返す場合があるからだ。出航したとしても、青ヶ島へは3時間かかるので、その間に海況が変化する場合があるからである。飛行機でいうところの「出発しても、引き返すことがあります」の条件付き出発と同じだ。飛行機は、保険でそう言う場合が多いので実際は目的地に到着する場合が殆どだが、青ヶ島への船については、接岸できずに本当に引き返すことがよくあるので有名だ。

更に、仮に到達できたとしても、上記の理由でいつ戻ってこられるかわからないので、スケジュールを立てるのは極めて困難、したがって特にサラリーマンには行きづらい島なのである。

当局も7月に入ってから毎日、伊豆諸島開発のHP上に掲載される運行状況を欠かさずチェックしていた。梅雨明け直後ということもあり?比較的海は穏やかだったせいか、行く前の出航確率は7割を上回っていた。

これはいけそうか・・・と期待を抱いていたのだが。しかもリスクヘッジで、八丈島で3日間待機、青ヶ島へ渡るチャンスを2回用意していたのだが・・・。今回狙う船は、7/26の金曜日発、金曜日がダメなら土曜日ということで、「二日続けて行けない確率」は、わずかに9%から16%である。つまり「行ける確率」は91%から84%のはず・・・だったのだが・・・(笑。


今回は、八丈島までは往復船を利用。船では11時間かかるが、行きは夜行のような形になるので、時間を効率的に使えるのと、飛行機と違って時間が正確なのは利点である。

左):八丈島が近づいてきた。向こう側に見えるのは、八丈小島。
中):八丈島底土港の桟橋に到着した橘丸(東海汽船)。八丈島航路は大型客船なので、基本欠航することはない。青ヶ島への船も同じ桟橋に発着する。
右):到着1時間後には船は東京へ向けて出港していった。手前は、底土海水浴場。




 次ページ     


© Nagoya YK221/なごやYK221