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 SV2024八丈島 (おまけ編)



  【八丈島空港】



『紅の翼』(日活)


 
八丈島で、少年が破傷風にかかった。危篤状態の少年を助けるために、一刻も早く東京から血清を届けねばならない。

石原裕次郎さん演じる主人公のパイロットは、島からの依頼を受けて血清を積んだセスナ機を八丈島へ飛ばす。そのセスナは、もともとある人物のチャーターフライト用に用意されていたものだが、事態の緊急性に鑑み、チャーターの依頼人とともに急きょ八丈島へ向かうことになったのだ。しかし、その依頼人の素性は、実は東京で殺しを行ってきたばかりの殺し屋だった。もともと、その依頼人は逃走用にセスナをチャーターしていたのである。羽田を飛び立つときは何も知らずに離陸していくのだが・・・。

「日立 GT-20?(その2)」でも触れた、映画「紅の翼」である。八丈島というのは、おそらく数えきれないほどの映画のロケ地として登場しているのだろうが、当局的には、「紅の翼」である(笑。

映画の公開は、1958年、66年前である。空港といっても当時は未舗装の、旧日本軍の飛行場のような滑走路である。場所は今と同じだが、今、目に見える景色とは比較すべくもない。背景に映る山だけが、不変だ。

燃料切れ寸前の機体を操って、どうにか島の上空に到達する。しかも犯人と格闘した際に手ひどい手傷を負わされ、出血で気絶間際だ。着陸できるのか??最後に、右旋回しながら滑走路に進入、着地、そして滑走を始めたものの、滑走路を逸れて茂みに突っ込み飛行機はひっくり返って中破する。果たして、血清は無事届けられたのか?

この映画では出番は少ないが、石原裕次郎さんの妹役を演じる芦川いづみさんの美しさが印象的でもある(笑。



八丈島空港の滑走路は延長を重ね、現在では島をほぼ東西に突っ切っているような形にさえ見える。今では、全日空の737やA320などが飛んでくる。今から66年後の世界はどのように映って見えているのか、想像もつかない。




運用記プラスα


底土海水浴場:
海水浴場は、港のすぐ隣。向こう側に、乗ってきた橘丸が見えます。(左写真)
浜辺のすぐ前にコンクリート製の屋根があり、みなさんここに荷物を置いて、浜辺で泳ぎます。運用という意味では、突然の雨でも安心。
実際、右写真はスコールの直前で、雨とともに屋根下に避難。向こうに見えるのは、左写真とは別の屋根で、キッチンカーが出ているのが見える。
八丈小島:
八丈島のすぐ隣に八丈小島があることは意外と知られていません。最高標高点も600m以上あります。
今は無人島ですが、1969年に集団離島するまで、人々が暮らしていたそうです。ということは、「紅の翼」撮影時は、島にはまだ人が住んでいたことになります。
八丈富士:
帰るとき、宿をチェックアウトしようとすると、オーナーが『今日だったらよかったのにねぇ』と言います。何のことかと思ったら、今日は八丈富士のてっぺんまで綺麗に見えているのだという。昨日のSVで、当局がリュックに目いっぱいの機材で山から戻ってきたのを見ていたらしく、山頂に写真撮影に行ったのだと思ったらしい。
左写真のように、滞在中常に八丈富士の上半分は雲の中でしたが、皮肉なことに帰る日の朝になって初めて頂上まできれいに見えました(右写真)。青ヶ島に行けなかったことといい、よほど、当局の普段の行いが悪いものと思われます(笑。

御蔵島:
小笠原航路もそうですが、船が大きな島の近くを通るときは、かなりの時間、島からの電波で携帯が圏内になります。
帰路、御蔵島が見えてきた時、しずおかDD23局に連絡を入れてみると、「狙ってみます」とのことだ。こちらはゼロメートル、そりゃ無理でしょうと、思いましたが、やはり無理でした(笑。ただ、DD23局側のアマ機による受信では、キャリアだけは確認できたとのこと。
船旅:
船旅は時間がかかりますが、その分「味がある」ので個人的には嫌いではありません。
「紅の翼」では、セスナは羽田を飛び立っていきましたが、東京湾上から、富士を背景に羽田に着陸する旅客機を見ていると、東京に戻ってきた感満載になります。


    横浜のスカイラインと富士




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