今頃どうしていますか? 今年は、ひとりだけです。




灯台下で


灯台に着いた11時過ぎには、まだ周辺には霧が立ち込めていた。灯台下から見える範囲も、向こう側の丘の斜面くらいまでだ。しかしマイク片手にQRVしながら横目で景色を眺めていると、QSOに合わせるかのように、霧も次第に薄くなり始め世界が広がってくる(笑。晴れ上がることを期待してSR-01を担いできているので、これはラッキーだ。

11:17分、昼の部のQSOは朝方つながっていたイワテIW123局より始まる。歩いている間は一切無線は聞いていないのだが、おそらく朝方からず~っと、途切れることなくコンディションは続いているのだろう。ワッチしていると1エリア、2エリア、3エリア区別なく間断なく入感してくる。

昨年ここには大学生くらいの女性が植物の観察に来ていたのだが、今年は誰一人いない。360°見渡す限り当局一人だけだ。もっとも、昨年もここで出会ったのはその彼女一人のみだった。車止めのゲートまでや、送信所の跡まではやってくるひとは一日に5~6人いるのかもしれないが(笑、灯台や岬まで足を延ばす人はほとんどいないのである。

下の方から、波が寄せてきては砕けていく音が響いてくる。聞こえてくるのは、SR-01のスピーカーが発する音だけだ。

12時を過ぎ「ランチタイム運用アワー」に入るとバンド内は一層混とんとしてくる。違法が、相変わらず元気すぎるぐらい元気なので、カブリが激しいのだ。まだウイークデーだからいいようなものの、これが土日だったら大変なことになっていた。それくらいコンディションは上がっているのだ。これだけバンド内が混とんとすると逆に運用しずらいので、こちらは休み休みの運用だ。そもそも、ここにはのんびり過ごすためにやってきたのであって、運用で苦労するためにやってきたのではないのである。青空も広がった。のんびり悠長に行こう(笑。

 
 
(左):まだ完全に晴れ上がる前、岬のシンボル、アカエゾマツが薄霧の向こうに見える。ごく薄い霧が、逆に光の透明感をより引き立てる。
(中):来し方を振り返ると、寡黙な道が何かを語り掛けているようにも思える。
(右):SR-01を展開。87Rのように持っていなくて済むのでらくちん。
 



Esに限らないが、運用には各局スタイルがあるので、あらためて聞いていると面白い。とにかく早口のタイプ、Esでもあせることなくのんびりとやり取りをしたいタイプ、とにかく二言三言でQSOを極端に早く終わらせようとするタイプなど、各局さまざまだ。3エリアからは今日もえひめCA34局がテキパキとEs局をさばいているのが聞こえてくる。今日は(今日も?)ナガノK2局さんが積極的に運用されているようで、お声がけをいただいた後も、CQが良く聞こえてくる。高原には飛ぶ高原、飛ばない高原いろいろあるが、志賀高原はかなり飛ぶ方の高原の部類なのかもしれない(笑。


それにしても最近は、各局さん最新のリグをお使いなのか、周波数はドンピシャ、オンフレのようだ。違法のQRMを和らげようとRITで調整に入ると、調整可能範囲が3時、9時方向まで行かない場合が多い(笑。

ボケ―としながら、美しい景色を反芻していると、昨年のよこはまUQ3局さんやミエAA469局などとのQSOが再び蘇る。あの時は1年後にまたここにきているとは、想像もしていなかった。本日の滞在時間は3時間、運用時間は???。(笑 
果たして来年の今頃はどこにいるのか???





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(QSO局は最終ページにまとめて掲載しています。)


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