僕らには、まだ、その先があります




送信所前で送信


一体、今年はやはり異常なのか、それともこれが普通なのか、落石岬のゲート前でQRVしてみると、まだ6:30だというのに違法がガンガンに入感してくる。「大黒町」からモモジロウさんも強力に入感してくる(笑。

根室、釧路地区は、朝夕はいつも霧に包まれている。少なくとも当局がいるときはいつもそうだ。ルーフにSR-01をセットできるようになるまでは、時々車の外に出て、87Rによるゲリラ運用である。ここは昨年もQRVしたスポットだ。岬の台地の真ん中なので海からは結構離れている場所なのだが、なかなか飛び受けの良い場所だ。普段当局は、ウイークデーは朝晩はもとより、一切出ることはないのでよくわからないが、すでにかなりたくさんの局長さんがQRVされているようだ。

交信はとちぎKM15局とのQSOから始まる。7エリアからは久しぶりのQSOとなるイワテIW123局も聞こえてくる。皆さんお元気だ。基本的に1エリア以北が調子がいいようだが、カナガワOT207/4局や、とっとりAJ683局、かがわMC36局など、おなじみの局長さんが、4エリアや5エリアからも全く問題なく入感してくる。8時にもなるとトラックもかなり動き出すせいか、全チャンネル違法のカブリも激しい。サイタマユニフォーム・・・というコールサインもはざまに聞こえてくる。さいたまUG100局だ。母島移動ではお世話になった局長さんだが、落石岬からこんな時間につながるとは思ってもいなかった。

 
(左):ゲート前でQRVを開始する。昨年と同じスポットだ。奥に落石無線送信所の遺構が見える。
(右):岬へと続く道。いかにも北海道的光景だ。手前は、落石無線送信所の90mHのアンテナ支柱の礎石。
 
 



岬先端にてごゆるりと(笑


そろそろ霧も薄くなってきたころ、いよいよ岬へ出発だ。落石岬は、昨年の運用記でも記した通り落石無線送信所があった場所である。(落石無線送信所については、昨年の運用記を参照ください。) 現在では、岬にはサカイツツジの咲く湿原と木道、そして岬全体を周遊するように「落石フットパス」という散策路が設けられている。今年は昨年と逆コース、岬の先端から落石岬灯台へと回ってみる。灯台は普通、岬の先端にあると思われがちだが、落石の場合灯台は全く別の場所にあるのである。岬と灯台の間は文字通り、360°何もない、草原状の岬の光景が広がる。灯台側から見ると、やや起伏のあるこの岬の草原が、Windows XPの世界のようにも見える(笑。

岬の先端は本当に先端だ。どこまでも歩いていくと海に落ちてしまう。87Rを展開すると、ゲート前で運用していた時から、更に違法が強力になっている。全チャンネルすごい聞こえ方だ。こんなに違法が派手に聞こえるのは経験したことがないが、トラックの台数でも増えたのだろうか?(笑 コンディションは絶好調、しかし金曜日の午前中とあって運用局はないのか、CQはいくつ繰り出しても空振りだ。

違法のダミ声はこんな場所には似つかわしくないので、87Rはすぐに消灯だ。

この場所にはもちろん、誰一人やってこない。のんびりと座って耳を澄ましてみると、周りのすべてから波の砕ける音が聞こえてくる。それほど海にせり出しているということかもしれない。

そろそろ薄日が差してきた。波のそこかしこが輝きだした。

 
岬の先端に到着。フットパスの道標が立つ。(左) でもまだ先に進めます。中写真の右上に見えるのが同じ道標。
のんびりと時間を過ごすしていると、やがて差してきた薄日が波を輝かせ始める。(右)
 




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