【東御荷鉾山 山頂】




NP152局と話をしに??



各オンは、秋の高原の空気を吸おうと、八ヶ岳の辺りでQRVロケをいろいろと検討してみる。なぜ八ヶ岳の辺りなのかといえば、ちょうど呼んでェ~!毎日! 10月号のIt’s COTA!!に「八ヶ岳の麓に住む瞳さん」の話が出てきたので、折角なので運用したついでに瞳さんにでも会いに行こうかと思っていたからだ(笑。瞳さんはペンションでカフェ営業もやっているらしい。

そうこうしているうちに、ナガノNP152局から連絡があり、「各オンはどこから出ますか?」とのご下問だ。NP152局と最後にQSOしたのは、当局が南大東島にQRVした時なので7月初めのことである。その後はSVの時にお互いにQSOを狙ったものの、NP152局が住んでおられるのは長野県の伊那谷地区で、さすがに那須の南月山からではつながらなかった。

ということで、久しぶりにNP152局とグランドウェーブでのんびりお話をしようということで、八ヶ岳の北側にある茶臼山にロケを決定だ。NP152局の伊那谷と確実にQSOをねらうには八ヶ岳より北側、つまり横岳寄りからQRVする必要がある。ただ、瞳さんが住んでいるのは八ヶ岳の南側、清里の辺りらしいので、八ヶ岳を挟んで180度反対側になる。したがって、今回は瞳さん訪問はお預けにして次回の楽しみにとっておくことにする(笑。

ちなみに、呼んでェ~!毎日!10月号の表紙写真は八ヶ岳を東側から撮っているもので、裾野の左下の方に見える街が瞳さんのいる清里のあたりだ。・・・と教えてくれたのは、It’s COTA!!愛読者である「例の無線友達」である。当局も実はそのことに気づいてはいたが、墓参りが趣味で山登りなど全くやらない例の無線友達がその伏線に気付いたところは立派だ(笑。さすがに、「サンデー命日」や「サムデー命日」など、これまで毎週いろいろな週刊誌を毎日穴が開くくらい読みふけってきただけのことはある。なお写真を改めて確認してみると、今回QRV予定の茶臼山も、その写真の、八ヶ岳の右側に写り込んでいるようだ。

いよいよOADが近づいてきたが、前日になると天気予報がかなり怪しくなってきた。茶臼山山頂の2,500m付近では15~20mの風が吹くとの予想だ。天気も不安定で、時折雨や雪もパラつくという予報である。強風や雪の中で運用するというのもあまり面白くないので、NP152局と相談、今回はQSOを見送り、やむなくロケ変するという判断に・・・。最終的には現地への移動の途中でロケ変を決定したので、新たなQRV先は東御荷鉾山(群馬県藤岡町・神流町境)に決定である。



秋は見逃し配信で!



東御荷鉾山(ひがしみかぼやま)でのQRVは7年ぶりである。山頂標高は1,246mほどだ。

「御荷鉾山」には、東と西の二つがあり、「西」が山頂が広場のように馬の背状に広いのに対し、「東」は祠があるだけで、猫の額ほどの広さしかない。山頂自体が狭いので木が生えるほどの広さがないが、それでも周囲の斜面に生えている木々のてっぺんが、水平の視線以上に高いので、基本的には展望はあまりよくない山頂だ。

天気は晴れ、風もない。昨日の天気予報からすると拍子抜けするほど、光が降り注いでいる。山頂にかかった、木々の紅い葉を、光が透けていく。秋は一瞬で通り過ぎてしまったようだが、再びその一瞬を取り戻して楽しめるかのようだ。

 左):東御荷鉾山登山道から見た西御荷鉾山
 中)、右):山頂にて  



山頂には、相変わらずベンチが一つ置いてある。ベンチはもちろんハイカー用に空けて、祠の横の僅かなスペースを拝借してQRV開始だ。

今日トップでつながるのはどこのどなたか???・・・・サイタマAB847局だ。3ChでのCQなのですぐには発見されないはずなのだが、さすがはEsの名手、モニター能力のレベルが違うらしい。今日も久喜市の田んぼの中から粛々と獲物を狙われているようだ。

さいたまUG100局からもコールが入ってくる。おやおや、今日はいつもの小金井公園とは全く違う場所のようだ。一瞬耳を疑ったが、今日は中央区の隅田川沿いからQRVされているようだ。



全チャンネルノイズが!


今日は全チャンネルに渡ってナチュラルノイズが上がっている上に、さらに人工ノイズが上乗せされている。ノイズだけで常にS5程度振っている状況だ。(=右写真)

天然ノイズの方は、晩秋から冬にかけて、かなり騒々しく上がってくるいつものパターンなので想定内だ。それを想定して今日はノイズが上がっても比較的静かな東海770DXを持ち込んでいる。

問題は人工ノイズの方だ。パルスノイズでもなく、ブー音ともジー音ともつかない、レーダー系に近い連続ノイズで、かなり耳障りである。もちろん人工ノイズの方はこの近辺だけの話なのだろうが、こんな人工物の全くない山の頂で、こんなノイズに出くわそうとは全くの想定外だ。

ただし・・・試しに770DXのノイズブランカーを試してみると、これが効果てきめん!、ほとんど人工ノイズは全く聞こえずに信号だけが浮かび上がってくる(笑。


東海770DXは、しずおかDD23局が改造・製作された新技適機で、ノイズブランカーの効きについては21年の沖永良部島の運用記で記している通りである。今日はそれが思わぬところで役に立ったようだ。当局は基本的にはノイズブランカー不要派だが、それは、もともと人工ノイズがあるような場所では最初から運用を避けているからだけの話で、今日のような思わぬ場所でノイズに遭遇すると、「やっぱりあってよかった」ということになる。ずいぶんとわがままなものだ。

いつもの通り、一台だけしかない個体を評価してもほとんど意味はないが、このノイズブランカーの良いところはパルス系のノイズ以外にも効果があるところだ。効果があるノイズの範囲が広いという意味では、ノイズリミッター的に動作するということで、それでいて信号の感度など何かスポイルされるところが出てくるかというと全くそうでもないのである。





AB505局、強い!!(笑


今日は久しぶりに、トウキョウAB505局の声が聞こえてくる。9オーバーのフルスケだ。ここまで10局以上QSOしているが、今日一番の強い信号だ。一方でマイレポートは「M5」と言われている。一体リグは何なのか???・・・RJ-410か何かと思いきや、なんと、学研のCB-300だ(笑。ロケは二ノ宮山(埼玉県滑川町)らしい。

学研の玩トラといえばGT-06とCB-300で、色が違うだけで全く同一?だが、今日使われているのはブラックとグレーのCB-300の方らしい。(GT-06は黄色と黒のツートンカラー) 二ノ宮山といえば展望台はあったはずだが、標高自体は百数十メートル程度のはず。9オーバーの超強力な信号にはびっくりだ。

770DXはオリジナルの770よりSの振れは軽くなってはいるが、それでもSR-01やNTS115に比べればまだ重い方だ。とても100mWの玩トラとは思えない。しかも、注意深く聞けばスピーカー変調音らしい、ごくわずかにこもり気味の変調であることに気付くが、何もいわれなければ全く普通の500mW機の変調音と深さそのものだ。GT-06/CB-300の変調音は、他局さんのものを何局か聞いているが、その中でもっともきれいな変調音だ。




朝8時前にQRVを開始した時は、全く平穏そのものの天気だったが、9時を過ぎるといよいよ予報通り風が出始めていた。それでも、なぜか雲は太陽を避けるように流れていき、日差しが遮られることはない。そうかと思うと雲の加減で小雨がパラついてくる時がある。全く奇妙な天気だ。風も一定の程度までは強く吹くものの、まるで一線を越えてはならぬことを知っているかのように、それ以上強くなることもなく、運用に支障をきたすことはない。北寄りの風は冷たいものの、むしろ遮られることのない日差しに照らし出された紅葉が、冷たい空気とともに秋の雰囲気を感じさせてくれる。


今日はえひめCA34局が、関東に来られているようで、LCRのCQが飛んでくる。どこのワシントンホテルか不明だが、「ワシントンホテルの17F」からQRVされているらしい(笑。QSOが終わるのを待って、さっそくお声がけしてみるが、残念ながらこちらからは届かなかったようだ。ゴールデンウイークの一斉OADでは、よく関東にQRVされるCA34局だが、各オンの時期にお声を聴けるとは思いもせず。


運用は早めに切り上げ、ふもとの「まるはちカフェ」(神流町)へ移動だ。ここを訪れるのは4回目。今日は、初回訪問時の注文に合わせて、かんな恐竜パンケーキとアイスカフェオレだ。前回訪問時に改装中だった店内は、すこしだけキャパが大きくなったようだ。まあ、それでももともと雑貨屋さんの一部を改装して設えたカフェなので、十分狭いですが(笑。



36QSO、各局TNX!! (文中敬称略)

(2025/11/07)





運用データ

■運用日時・場所:
 ・2025年11月3日(月)  7:53~11:45
   群馬県藤岡市/神流町 東御荷鉾山 山頂 (標高1,246m)
  
■使用&装備リグ:
 ・東海770DX (東海DX無線クラブ)
 ・DJ-PV1D (ALINCO)+d-ROD-100 (CQOHM)
 ・ICB-87R (SONY)

■使用&装備電源
 ・リチウムイオンポリマー電池:11.1V/5.2Ah

 ・リチウムイオン電池:10.8V/3.4Ah



QSO局 36QSO TNX!!  
(敬称略)

2025年11月3日(月) 晴れ 7:53~11:45 
サイタマAB847/埼玉県久喜市 56/56 サイタマKJ254/埼玉県川島町 54/51
さいたまFL20/埼玉県ときがわ町堂平山 59/59 さいたまUG100/東京都中央区 52/55
ちばTK29/千葉県千葉市美浜区新港 55/55 まえばしHS75/群馬県太田市金山 57/57
ちばCB59/千葉県袖ケ浦市袖ケ浦海浜公園 54/52 グンマTK429/群馬県前橋市 57/54
サイタマNY210/埼玉県久喜市利根川土手 55/55 キョウトDR120/栃木県小山市 57/58
ぐんまAD17/栃木県足利市大岩山 55/58 トウキョウAB505/埼玉県滑川町二ノ宮山〔CB-300〕 59/M5
サイタマSR400/埼玉県熊谷市荒川堤防 58/59 いばらきVX7/群馬県赤城山中腹 59/59
サイタマCT170/埼玉県加須市 56/57 グンマAB325/群馬県赤城山中腹(43Km) 59/59
サイタマNH113/栃木県足利市行道山(51Km) 59/57 キョウトDR120/栃木県小山市(69Km) 59/59
ヒガシオオサカZZ541/所沢市航空記念公園(62Km) 55/55 サイタマNY210/埼玉県久喜市(68Km) 57/58
さいたまHM46/埼玉県東松山市(42Km) 56/56 トウキョウMC246/千葉県鴨川市二ツ山(148Km) 59/59
かながわHI173/栃木県大田原市御亭山 53/55 ぐんま5424/群馬県榛名山中腹 59/58
さいたまKK007/筑波山子授け展望台〔SR-01〕 59/59 サイタマCK028/埼玉県加須市(67Km) 59/59
ちばFL14/千葉県市原市御十八夜(137Km) 59/59 さいたまBB85/栃木県栃木市大平山(?Km) 53/M5
サイタマOC677/埼玉県松伏町(81Km) 58/57 ヒョウゴAB337/東京都東久留米市(69Km) 57/57
あだちSK84/埼玉県八潮市(91Km) 53/53 よこはまWA15/神奈川県横浜市港北区(90Km) 52/51
かながわHI173/栃木県大田原市御亭山(134Km) 55/55 まえばしHS75/群馬県太田市金山(43Km) 59/59
いばらきNT23/筑波山つつじヶ丘駐車場(106Km) 58/58 ぐんまBK12/群馬県赤城山長七郎山 59/59
   
備考:( )内距離表示があるのはLCRによる交信。
   〔 〕内は相手局使用リグ。11mの当局使用リグはすべて770DX。



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東御荷鉾山 (各オン)
群馬県藤岡市/神流町