10 D




   海の向こう





手々浜海浜公園より 


 天気は悪くはないので、島の西北端にある「ムシロ瀬」まで車を走らせてみる。最後に県道を右に逸れて、丘の道を緩やかに下っていくと向こうに海が見える。快晴ではないので、海はその分穏やかな水を湛えている。なぜか、こういう風景にたいそう癒されるのですが・・・(笑。

それにしても、これでもか!、という程QRVポイントはどこへ行っても人っ子一人見かけない。この島に来てから会話を交わしたのは、初日のレンタカー屋のおばさんと、コンビニ店員とホテルの従業員を除けば、下久志海岸公園に犬の散歩に来ていたオジサン一人だけだ(笑。オジサン曰く、ひとこと、「子亀がきよる。」(正確な方言は不明)。

あっちの浜に子亀が来ているから、行って見てみろ、という趣旨だ。ちょうどコンディションが上がっているタイミングで、残念ながらそんな余裕はなかったが、確かに、あちこちの浜辺でウミガメを保護する立て看板や張り紙を見たような気がする。オジサンによると、3月から4月が産卵の季節らしいので、その時期は特に厳重な注意が必要だ。しかし、島にはそんな自然が身近に残っているということでもある。

QRVポイントでは誰にも出合わないから、甲斐駒の黒戸尾根と違って、『年齢不詳のお姉さん』に出くわすこともない(謎。

 

さっきまでQRVしていた、島の北岸にある手々浜海浜公園(ててばまかいひんこうえん)もしかりだ。ここは屋根付きのバーベキュースポットがいくつもあり、さらには広大な芝生広場があり、実に開放的なスペースなのだが、誰一人やってくるものはない。一般論で言えば、土日の海辺のバーベキュースポットとくれば、引っ張りだこのはずなのだが・・・。

ここも下久志海岸公園同様、水際はコンクリートが階段状になっており、海水面まで下りられるようになっている。とりあえずは階段上で7208DXを展開してみる。今日はイワオさん(ミエAA469局)が一番お元気なようで、57と強力だ。おっと、よこはまUQ3局からもコールが入ってくる。今日も横須賀のあたりだろうか?イワオさん同様、2エリア時代の懐かしいお仲間であるアイチDI209局からもコールを頂く。いつものように伊勢湾上で優雅にMMのようだ。


徳之島にきてからは、なぜか同じ6エリアのB73局とはちょくちょくつながっているのだが、意外とつながりやすいパスのようだ。Esとしては近すぎる距離のような気もするが、こちらからは今日は57で飛んでいるようだ。

もっとも後で距離を測ってみると、同じ6エリアといっても、熊本まで570Km強、北九州までは700Km弱あるので、やはり徳之島は沖永良部島同様、電波上は沖縄と同じエリアと捉えた方が感覚的には近いようだ。

ムシロ瀬は、カルスト地形の島にはめずらしく、大きな岩がゴロゴロとした場所だ。花崗岩とのことだが、この岩がムシロのように敷き詰められていることから、この名がついているのだという。

ここではQRVする予定はなかったが、念のため87Rでコンディションをチェックしてみる。静かなようだ。しかし、一応CQを発砲してみるとナゴヤAC330局からコールが入ってくる。同局からは今回移動でたびたびコールをいただいているのだが、なぜかほかの局は聞こえてこない、おもしろいコンディショだ。


 左、中: 手々浜海浜公園
 右: ムシロ瀬






前ページ  次ページ     



© Nagoya YK221

 2022 徳之島