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   水と光の音色





畦プリンスビーチより(1)


 徳之島に来てからの二日間はほぼほぼ雨。特に二日目の金曜の夕方からは台風並みの暴風雨だ。雨天用にせっかく徳之島町が用意してくれた下久志海岸公園の東屋(笑)も全く歯が立たず、車の中からただただ傍観するしかない。風の強さもすさまじい。「ゆあ~ん、ゆよ~ん、ゆあゆよん」と揺れていたのは中原中也の「サーカス」だが(謎、車が「ぶわ~ん、ぶを~ん」と揺れ続けている。

「これじゃ東屋に移動するだけでも全身濡れネズミですかね?」と、風で大揺れしている車の中で一人問いかけてみる。当局も移動はいつもソロ、『「落ちたら滝つぼドボンで、全身濡れネズミですかね?」「ザックや靴の中までずぶ濡れだろ!」』と、山登りのソロ行でいつも一人二役をこなしている(笑)、某KM117局の気持ちがよくわかります。(サイタマKM117局ブログ「山岳移動の香り」5/29日付より引用)

しかし土曜日からは天候はやや回復、メイン運用場所としてもくろんでいた、畔プリンスビーチには今回移動で結果的に2回QRVすることができた。

このビーチは名前からすると、某ホテル系のリゾートビーチと勘違いされやすいが、名前の由来は上皇さまが皇太子時代に美智子さまと訪問されたことから、この名前がついているらしい。派手さはない、全くの公共ビーチだ。その代わり、前述のとおり浜辺への入り口には芝生の広場と、野外ステージがあり、そして隣にはキャンプ場も併設されている。

最初に下見に来た時もそうだったが、それにしても誰もいない(笑。何時間たっても、だ~れも来ない(笑。ここに限らず、徳之島ではそもそもビーチ周辺では人と出くわさないのである。シャワー、トイレを完備しているビーチがほとんどなのにも関わらずである。

徳之島のビーチは駐車場から少し歩いて、木立を抜けて浜辺に出るというパターンが多い。つまり木立の向こうに砂浜があるのだ。「ビーチでございます」、といった華美なところは一切ないが、飾らないそのシンプルさがむしろいいのかもしれない。





水辺からの飛び受けは強力だ。7208DXもいかんなくその能力を発揮している。

当局の印象としては、無論、7208DXの性能は申し分ない。特にすぐ気づくのは、聴感上のS/Nの良さで、ボリュームを目一杯上げてもほとんどノイズが上がってこない点だ。それと予告編で記した通り、帯域外からのQRMに強い点である。チューナーでアンテナと整合を取るということは、これだけで大雑把に感度と選択度を上げているということになる。アンテナがリグの最初の同調器であることを忘れてはならないだろう。

RF増幅についてはオリジナルのNASAは一段、7208DXは二段で、初段はJFET、J301の4パラのゲート接地アンプによる動作のようだ。RF増幅段は無論、単純に増やせばよいというものではなく、ローノイズ化や直線性が重要なポイントだ。一般的な2パラではなく4パラにしているのは、ゲインやドレイン電流、入出力インピーダンスなどの兼ね合いも含めて、DD23局のことなので、総合的に最適化された結果に違いない。

ノイズブランカーは2段階を装備、一つは通常のNB、もう一つは「NB+ANL」の動作だ。オリジナルのNASAは単なるオン、オフの2ポジションだけのようで、オンでは「NB+ANL」がかかることになる。しかし、DD23局はこの点も改良されていて、「NBのみ」と、「NB+ANL」の2段階切り替え可能となっている。我々Cberのような通常の使用環境では、NBだけで十分なので、これもCBer目線での改良ならではである。実際、NBは快適な動作だ。

一方「NB+ANL」の方は非常に強力、もはやノイズブランカーの領域を超えて、ノイズキャンセラー、もしくはノイズサイレンサー?的な聞こえ方である。昔のノイズ垂れ流しの車の車載用のリグとしては、それだけ強力なものが必要だったのかもしれないが、今はほとんど不要だ。ある意味ATTを使用した時と同等なのかもしれないが、それでも信号だけが浮き上がって聞こえてくるのはATTとは異なる点なので、当局は別の使い方として、時々ノイズキャンセラー風に使用していた。南のEsでよく経験する、天然ノイズが異様に上がった時に、完ぺきではないながら効果を発揮する場合があるのである。






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