アポイ岳山頂にて





アポイ岳山頂へ


 [文中敬称略] 前回の「南の島運用」沖永良部島では、しずおかDD23局にお借りした東海770DXを存分に使わせていただいた。このリグの正体は空間ノイズを表現できるという恐ろしいリグだったが、もう少し存分に(笑)運用させてもらうべく、DD23局にお願いして期間を延長、SVでも引き続き使わせていただくことにする。快諾いただいたDD23局には感謝だ。

SVはここのところ4年間、北の島、北海道での運用である。これまでは、道東や道北が中心だったが、今回の移動場所は室蘭から襟裳岬に至る、道の南東沿い海岸近辺での運用である。その中でも一番のねらいは、アポイ岳から運用することだ。

アポイ岳は、様似町(さまにちょう)にあり、標高は810mほどの山だが、高山植物の花が広がる山としても有名な山である。もちろん、今の時期、もう花の時期は過ぎているのだが、旬である6月は例年「南の島運用」にあてているので、ここに来られるチャンスはどうしてもSVの時になってしまうのだ。また、アポイ岳は、標高800m強ながら、海岸に近いところにあるので、「馬の背」と呼ばれる稜線上から見える、海岸線の眺望の良さでもよく知られた山でもある。

果たして、以前から来たかったアポイ岳の山頂から、QSOは成るのか????(笑。電離層のタイミングが合うかどうかは神頼みだ。



アポイ岳でのメインリグは87Rである。770DXを山の上から運用したいのは山々だが、DD23局からお借りしているリグに余計な振動は与えたくない。ただし、山へ上り下りする途中でコンディションチェックを入れる必要があるので、超久しぶりにRJ-410も投入する。低山ながら、登りの標準コースタイムは2時間45分、上りは朝の時間帯ということもあり、途中でCDXが上がる可能性は大である。

410を使うのは、2012年に利尻岳に登った時に使って以来9年ぶり(笑、電池もその時のものが入れっぱなしだが、大丈夫か??(笑。410をザックのポケットに入れておき、途中で時々コンディションチェック、上がりそうな気配があれば、メインの87Rを取り出すという作戦だ。こういう時こそ410の出番である。

左: 5合目避難小屋。奥へと登山道が続く。
中、右: 馬の背状の稜線。左下の方に見える小屋が、5合目の避難小屋だ。
 



7月23日6:40過ぎ、5合目にある避難小屋に到達、小休止がてらさっそくコンディションチェックだ。「到達」と言っても、登山口からここまでほとんど森の中歩き、稼いでいる標高差は300m程度に過ぎないので「到達」とはほど遠い(笑。しかし、この5合目から海が見え始め景色が開けてくるのだ。ここから先が無線向きの場所である。

410のアンテナを展開してみると、どうやらEsも薄めに出ているようで、1エリアの局がうすく入感してくる。さいたまFL20局にダメもとで410で呼びかけてみるが、やはり応答はない。

しかし、しばらく待機しているとすぐにコンディションが上がってくる。ここで87Rをザックから取り出し応答開始だ。

QSOはあいちCB50局からだ。しずおかDD23局もすでに運用されているようで、いきなりつながる。まだ7時前だが、同局がこんな時間から運用しているとは思いもせず(笑。浅い反射の角度から、4、6エリアが中心のようだ。近場の1エリアはやはりほとんど聞こえてくる局はなく、2エリア以西がメインである。それでも1エリアからは横須賀のよこはまUQ3局、先ほど逃した、さいたまFL20局などとも無事つながる。

4連休とは言え、今日は一応金曜日、仕事の方もおられると思うのだが、それにしても運用局数が多いのにびっくりする。みなさん、なぜこんな朝早い時間から無線などやられているのか、実に不思議だ(爆。結局、ここまで歩いて来た時間はたったの1時間だが、QSOは途切れることなく続き、QRV時間は1時間40分にも及んでしまう(笑。歩いている時間より、無線の時間の方がはるかに長いではないか。この調子でいったら、一体いつになったら山頂に着くのか??・・・まあ、先を急ぐわけでもないので全く問題ないですが。

視界のいい、8合目~9合目の間ぐらいでCQを出してみると、Es局の他に、そらちHD628局からもコールが入ってくる。ロケは聞きそびれたが、GWもそこそこ飛んでいるようだ。




馬の背から見たアポイ岳山頂



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 SV2021 アポイ岳
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