たまには、みずうみのほとりで、明日を感じてみます                     (屈斜路湖)




屈斜路湖畔 


 2年前ここにQRVしたとき、つながったのは、ひょうごCY15 局のみだった。小雨が降る中、営業時間を終えた土産物屋の屋根のひさしの下から、こんな場所からでもよく飛ぶもんだ~と感心しながらQSOしたものである。

 

もう、18時を過ぎているせいか、人気の観光スポットであることを全く感じさせないほど、人はほとんどいない。普通の観光客はもう宿に引き上げているに違いない。ただ、この足湯の周りには、湖畔沿いにテントを張ってキャンプができるようになっていて、時々家族の歓声が遠くから小さく聞こえてくる。文字通り、水際でのキャンプなので、さぞかし気持ちが良いことだろう。

さっきから87R片手に、入感を待っているのだが、8Chはサー、という気持ち良いノイズのまま、何も信号らしきものは入ってこない。念のため時々出すCQも、もちろんすべて空振りだ。2mのアンテナはどこにいても目立つのか、小さな子供を連れたパパさんが、興味深げに話しかけてくる。こちらも手持無沙汰なので、ちょうどよいのだが・・・。

水際に佇んでいると、夕陽が美幌峠の北側に沈んでいく。気づくと、さっきまで聞こえていたモーターボート遊びに興じる人たちの歓声も、いつのまにか聞こえなくなっていた。足湯は本当に波打ち際数十センチのところまで砂浜からお湯が沸き出ている場所なのだが、さっきまで見えていた白い煙ももう見えなくなってしまった。おそらく昼間は結構な観光客なのだろうが、まったく想像がつかないほど静かで、のんびりくつろげる。ここって、こんなに良い場所だったっけ??(笑。なにも入感がなくても、波打ち際のベンチにはいつまでも座っていたい気分だ。

やがて空間は、赤紫色に満ちてくる。そうしてしばらくの間、空や湖上の空気を染めていたが、やがて夜の闇が静かに忍び寄ってくる。それでもまだ最後まで明るさを残していた南西の空を、女満別に着陸する飛行機だろうか、ピカリと着陸灯を遠く小さく光らせて飛んでいった。

今日は夕方から夜に向かって、どんどん空模様は良くなってきた。やはり天気とEsコンディションは逆相関するのか???バンド内は20時近くになってもきれいさっぱりだ(笑。明日はこのまま晴れそうな気がするが、今度は逆に別の意味での「空模様」が気にかかる。


 
 




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 SV 2019 尻羽岬
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