海深く (犬田布岬にて)
徳之島コーヒー |
徳之島でもう一つ特筆すべきは、コーヒーが作られていることである。つまり、コーヒーの木を育て、豆を収穫しているのだ。その名も「徳之島コーヒー」である。
日曜日朝、いよいよ雨がポツポツときたので、7時前からやっていた運用は一旦終了、温かいコーヒーでも飲もうと自販機の前で考え込んでいると(=今時ホットなどあるわけがない)、「今から店を開けるから飲んでいく?」とおばさんが声をかけてくれる。なんともグッドタイミングだ(笑。店を開けるためにちょうどご主人が車で送ってきてドロップしたところのようだ。
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場所は犬田布岬(いぬたぶみさき)。駐車場の前に徳之島コーヒーが飲める店があるのは予め知っていたが、コロナ禍のしかもこの時間帯、店が開くとは全く期待していなかった。しかもほかのQRV場所同様、ここに来てから3時間、いわゆるビジターには誰一人遭遇していないのである。
犬田布岬は、戦艦大和の戦没者の慰霊碑がある場所でもある。大和が沈んだのは、ここからはるか西方の海域だが、ここが最も近い陸地なのか、なぜか慰霊碑はここにある。
ジャズがかかる店内は、店の外観に似合わず意外とシックだ(笑。
徳之島コーヒーはほんのり甘く、香りが豊かだ。ワイン風に表現すると、いろいろな土壌や花のようなフレーバーが合わさっているような香りである。お世辞を抜きにして風味が豊かなコーヒーだ。ついでに?、2杯目は、好物のマンデリンをいただいてみることにする。独特の適度な固さと、ほのかな苦みはまさしくマンデリン(笑。当然、徳之島コーヒー以外は、輸入豆だが、ママさんによると、焙煎が命、どんな豆も焙煎の仕方一つで引き出される風味が大きく左右されるようだ。
ママさんにいろいろ話を伺がっていると、コーヒーを育てているのはご主人の吉玉氏、もう40年もかけて取り組んでおられるらしい。今はまだ300本程度だが、AGFなどとも、この徳之島コーヒーを生かせるようなプロジェクトの計画が進んでいるようだ。今後のご健闘をお祈りしたい。ちなみに、徳之島コーヒーは、豆は出荷もしていないし、この店でも購入することはできない。徳之島でしか飲めないということになる。
徳之島に来てから会話を交わすのは、ママさんが一般人としては、滞在四日目にして二人目(笑。ついコーヒー談義が長引いてしまったが、店を出ると、この間に先ほど降り出してきた雨は上がり、なんと薄日がさしてきているではないか(笑。犬田布岬は、QRVポイントのリストにはあったものの、島の西岸にあるため優先順位は低かった。しかし、朝QRVしてみると全く普通、何の問題もない。
せっかく薄日がさしてきたので、もう少しQRVしてみよう。
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