[宝島 前籠港: 金曜日のお昼時間、この時間だけ奇跡的に雨が止まる。こんな天気なのに、水の色が美しい。]





前籠港 


宝島であらかじめQRVスポットとして検討していたのは、大籠海水浴場、前籠港、宝島港の3つだ。どれも、北東方向にパスが開けたFBな場所だ。前籠港は宿から車で2分、大籠海水浴場も5分もかからない至近距離だ。しかし、宿で朝飯を食べている間に、雨脚は強まってきたようだ。悩んでいても仕方ないので、とりあえずは、港の隣の漁港の岸壁から出てみる。

これまで離島運用をいくつも経験してきたが、本格的な雨中運用は初めてだ。前線の停滞は予測していたので、雨装備は一応準備万端だ。例えば、SR-01はゴンベイハンドメイドショップさん特製の完全防水カバー、87Rは同じく同ショップ特製アンテナカバーに、自家製のリグカバー+ヘッドウォーンタイプの外部マイク、及びボリューム付きのイヤホンなどだ。要は87Rについては片手でPTTボタンだけを押せれば、あとはリグに触れる必要がないという体制だ。とはいえ、それでもリグを直接雨にさらすというのは、なかなか勇気がいるものである。

そんなことは言ってられない(笑。レインウェアを羽織って、87Rをぶっ飛ばしてみると、札幌のいしかりAG11局より応答がある。いきなり8エリアとは幸先がいい。続いてあおもりCC39局だ。どうも8、7エリア方面と距離の相性がよいのかもしれないが、コンディションは安定しない。QSBも沈んでいる時間が長い。

雨の中あれこれとやってみるが、一つオオボケしていたのは、雨に対して仮にリグは万全でも、雨の中ではログが取れないことだ(笑。ん~、これは少し作戦を変更する必要がある。

左・中)午前中、宝島港へも行ってみるが、雨、雨、雨(笑。防波堤があるだけで、ほかに一切構築物はない。しかし空の色とは関係なしに、ここでも水の色はきれいだ。
右)前籠港に置かれたコンテナ。フェリーの入港を待っているのか?



トカラの島では、基本3食、宿で食べる必要がある。ほかに食事を取る方法がないからである。外食はもちろん、商店すらない。宝島で見つけた自動販売機は2台だけ、かろうじて時間限定で「開店」する、菓子や雑貨、飲み物などが買えるコミュニティーセンター内の売り場だけが存在する。

このことが痛いのは、コンディションが上がる朝の時間や、各局が昼休み運用を行うお昼の時間に宿にもどって食事を取る時間にあてねばならないことだ。だから、食事の時間は1分でも切り詰めねばならない。これまでの離島運用では、基本朝や昼は弁当などで対応してきたが、今年はそうはいかない。

朝のテレビでは、奄美地方の大雨警報やら、土砂災害、豪雨への警戒を執拗に訴えていた。実際あちらはかなり降っているようだし、こちらも結構な雨量だ。少しフライングして昼飯を開始、10分で済ませて、最も近場である前籠港に急行してみる。雨は小降りになったか?岸壁には赤い、郵便用のコンテナがひとつ、水際に佇んでいた。年輪が刻まれたその姿は、これまで一生懸命働いてきた証のようだ。

・・・・むむむむむ・・・?。ウインドシールド越しに空を見上げてみる。なんと・・・雨が、止み???・・・ますかぁ・・・???まだ、ぽつりぽつり大きな雨粒が落ちてくるが、QRVには問題ない。鬼のいぬ間の洗濯!!・・・と、コンテナの脇に駆け寄り、通常仕様の87Rで急いでCQを飛ばしてみる。次の瞬間にも雨がゴ~っと降り注いでくるかもしれない。

さすがに、昼休み運用はQRV局が多い。当局はウイークデイは昼も夕方も一切出ないので、普段からこんな感じなのかもしれないが。サイタマYB101局を皮切りに続々とつながる。アサイチよりややコンディションも安定しているようだ。1~2エリア辺りが徐々に強度が増してくる。いつものしずおかDD23局やAR318局なども強力入感だ。

13:30くらいからはさすがに再び雨が強く落ち始める。退散だ。各局の昼休み時間も終了しているのでちょうどよいタイミングだ。それにしてもこの時間だけ雨が停止してくれるとは、普段の行いがよほどよいせいか?????(笑。・・・単なるラッキーですが。




  前籠港に芸術を見た(笑。





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