[三宇田浜]
屋台なし・・・
2日目は、4時過ぎに烏帽子岳で早朝の入り江の風景を楽しんだ後、島の北端にある三宇田海水浴場へと向かってみる。烏帽子岳からは60Km弱だ。三宇田浜も対馬では有数の観光スポットである(なんでも「有数」になってしまうが(笑)。隣にはキャンプ場や日帰り温泉施設などもある。しかし、後でわかったことだが、海水浴場なのに、いわゆる食べ物を売っているお店や屋台が一軒もない(笑。ふつう海水浴場といえば、焼きそばやら、イカ焼き、トウモロコシなど売っているはず・・・と思うのだが、常識は通用しない。お腹を空かせてここまでやってきたのがどうやら間違いだったようだ。結局帰るまでに出現したのは、かき氷・アイスコーヒーの移動販売車1台のみである。
7時前にQRV開始、しかしノイズ加減はおとなしい。波打ち際に707をセッティング、寝転がりながら聞いていると、じわじわと満ちてくる波が時々足元をひんやりとさせる。朝早いせいか、「有数の」海水浴場なのに、浜辺でたむろしているのは当局のみである(笑。
8時過ぎようやくコンディションが上がりだしてきた。各局が入感し始める。さいたまUR2局を皮切りに、いばらぎV55局、ちばTH47局、ナゴヤAB449局、とうきょうMS25局、よこはまUQ3局などとつながる。まずは1エリアからのようだ。強さという意味では、入感の状況は悪くはないが、持続性がない。まるでボリュームを急に上げたり絞ったりするような感覚だ。平均するとピーク52といった感じか。一連のQSOを完結するには何度かやり取りする必要がある。こちらからの飛びも、イバラギAB399局からだけは59という信じがたいレポートを頂くが、平均52~53である。
9時過ぎになると、1エリアに加え、2、3エリアも聞こえ始める。舞鶴からはきょうとKP127局のCQも力強く入感してくる。いつものシャープな変調音だ。KP127局とは2回QSOさせていただくが、日本海の海つながり?からか、他局に比べて安定しており、信号も53と強力である。
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10:30を過ぎると、ようやく海水浴場らしくなってくる。 |
11mリグ
膝までつながりながら、87Rでいつもの「水中QRV」をしていると、波打ち際に設置した707に一直線に向かってくる観光客がいる。どうみても今ツアーバスで到着した団体御一行様の一員だが、無線関係者か?707と水中QRVを続ける異様な人間(笑)に、いたくご関心のようである。あいさつしに行ってみると、30歳台と思しきその赤シャツの男性は韓国人観光客。英語は思うように操れないようだが、いろいろ話を聞いてみるとアマ局だそうで、ホームは大邱(テグ)のようだ。コールサインは6K5ZSXで、主に40mにQRV、7,060~7,080の間でよく電波を出しているという。ただしアパート住まいなので、アンテナは建てられず、もっぱらモービルのようである。「40mならつながりやすいですね~」などと言いつつ、当局はほとんど最近アマにはQRVしていないのだが。アマのコールサインを交換し、一緒に彼のカメラの記念写真に納まった(笑。
最後に707の写真を何枚も撮って引き上げるZSX局。「これは11mですよ」、と言った言葉の意味をどこまで理解してもらったかはわからないが、おそらく「SONY」の「リグ」など見たことないはずで、よほど目新しかったに違いない(笑。
三宇田浜にやってくる観光客はほとんどが韓国人で、バスで団体でやってくる。ここに限らず島中韓国人観光客で溢れているといっても言い過ぎではなく、実際街中などもお店や主要な場所にはあちこちにハングルの看板があふれている。三宇田浜に唯一出ていた移動販売車で、オレンジのかき氷を買うと、「アンニョンハセヨー」と話しかけられるほどだ(笑。もちろん店の人は日本人だ。対馬の事情に詳しい、オオサカHNC24局さんに後から伺った話では、韓国からの弾丸ツアーなら5,000円程度、1泊2日でも1万円程度で来られるそうだ。韓国人からすると済州島に行くのと同じような感覚で来るのかもしれないが、対馬はリゾート的性格の済州島とはまったく違う趣だと思うのだが・・・。
(QSO局は最終ページにまとめて掲載しています。)
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2013対馬