7月6日(金):沖縄モード

「インドのニューデリーと、奄美大島とどっちが南にあるか知ってるか?」以前、ニューデリーの空港に降り立ったとき、上司が当局に投げかけてきた質問だ。「どっちって、奄美大島といえば鹿児島県だ。答えは言わずと知れているじゃないか」、と内心思ったのは当然である。(答えは欄外)

6時25分羽田発、石垣往き737に乗り込み、奄美大島を過ぎ、窓下に流れていくいくつもの沖縄の島々を眺めていると、そのような余計なことが思い起こされる(笑。当局は飛行機ではいつも寝ているか、ぼんやりしているかのどちらかだが、今年は例年に無く移動できた幸せを噛みしめながら(笑、ほっと一息ついていた。

6月に入ってからCMが異様に忙しくなり、2日間も有給休暇を取るなどもってのほかの状態に。22日から予定していた恒例の沖縄運用をとりあえず2週間延期せざるを得なくなる。フライトの予約はなんとか取り直せたたものの、その後も移動できるのかどうか分からないハラハラ状態が続いていた。そこに、今度は急遽海外出張が入ってしまい、万事休すかと思われた。なんとか運用日までに帰国できるようにしたものの、木曜日の夕方にフランクフルトから成田に戻って、そのまま会社に出社、夜は羽田近郊に泊まり、翌日早朝便で石垣に向かう羽目になってしまった。それでも、移動できたのだから「幸せ」なのである。

窓ガラス越しの写真では透明感が出ないが、南の島はどの島もリーフは薄水色に、沖の海は藍色に輝いている。この景色を目にすると、心はいよいよ沖縄モード全開である。

左から、伊是名島、伊江島(上部は沖縄本島)、慶良間諸島、宮古島



今年の目的地は、八重山諸島与那国島。台湾まで110kmほどの、日本で最も西にある場所である。飛行機の乗り継ぎ地である石垣島からは121kmほど、沖縄本島までは520kmほどの距離になる。今年の装備は、ICB-707と87Rのいつものコンビに加え、100mWのRJ-270D、50mWの東芝52A(笑である。しかし、オリジナル運用日程ならこの装備でも良いのだが、運用日程を2週間遅らせたことで、なんとかボーズを回避できればいいという思いだ。7月の初旬では、与那国から運用するには既にコンディションのピークを過ぎている。ここから飛ばすためのEsのピークは梅雨前線がもっと下にある、6月中旬~下旬までである。以前、過去10年くらいの5~7月の那覇におけるfoEsやfxEsを調べたことがあるが、これは統計的にも裏付けられる。当局が例年6月20日前後に移動しているのもこのためである。したがって、52Aや270Dの出番はなさそうだが、リグは当初の予定通りスーツケースに詰め込んだままである(笑。

「お客さん、やっぱりカジキ釣り大会ですか?」空港まで出迎えに来てくれていた、宿の主人が車の中で話しかけてくる。「あれ、またカジキ釣り大会ですか?3年前もそうだったんですが。」そう、当局の移動は3年前も国際カジキ釣り大会と「同時開催」だった。夏の島の一大イベントである国際カジキ釣り大会は7月の最初の土日に行われるそうで、そういえば、3年前の当局の移動もたまたま7月のはじめだった。

宿にチェックイン、今日は金曜日、ウイークデーなので、昼12時からのオンエアタイムに間に合わせるべく、リグを背負ってさっそく移動運用に出発する。移動手段は3日間、すべてバイクである。宿の主人によると、ここ一週間ぐらい晴天続きで、今日も快晴だ。風を切るバイクが心地よい。

波照間島
波照間島('07、'08運用)が海に浮ぶ。
手前雲の下は西表島。
西表島
2011年運用の西表島。島の西端部。
与那国空港
滑走路の向こうに海が見える。



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答え:奄美大島のほうが南にある。したがって沖縄県はすっぽり、インドのニューデリーより南にあることになる。


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2012沖縄