[青と緑]




新ヘリポート

土曜日11時過ぎ、眼下に海が見える新ヘリポートの一端に立ってみる。海を渡ってくる東からの風が頬を吹き抜けていく。色鮮やかな海の青と草の緑のコントラストがハッとさせるほど美しい。

前述の通り、母島で有望そうなQRVポイントとして目をつけていた場所のひとつが、ヘリポートだ。父島も母島も飛行場の全くない離島なので、急患の搬出等何か緊急時があった場合にはヘリコプターが重要な役割を持つ。母島には新旧二つのヘリポートがあり、旧ヘリポートは比較的集落に近く、周囲は森や畑に囲まれているため、今では星空観察広場として観光用に推奨されている。まずは、旧ヘリポートに行ってみるが、しかし、周りの森が意外と飛び受けに邪魔になりそうだ。しかも、たまたまか、草刈機が稼動しており(笑、どうも昼間はQRV向けの場所ではないような雰囲気だ。

新ヘリポートは、島の南の台地にあり、ロケ的に東西にバッチリ開けている。北にもまあまあ飛びそうな感じだ。しかし、その東西に開けたロケのせいか、吹き渡る風が強くて、87Rのアンテナ負荷が高すぎる。この、景色が美しい駐車スペースの一端ではQRVを続けるのは難しそうだ。飛び受けも比較的よさげなのだが・・・・。ヘリポートの建物の陰に隠れてしばしQRVしてみるが、繰り出すCQにはノーメリットだ。もっとも時間が時間だけに朝夕のコンディションが上がった時間帯にはそこそこいけるのかもしれない。

 



都道の果てる場所

世の中、「国道」や「県道」と言うのは馴染みのある言葉だが、「都道」というのは余りなじみがない。「都道」は当たり前だが東京都にしかないからで、要は県道と一緒だ。都道241号線は北港から母島を南北に貫き、島の南端に達する前に終点となる。この終点がすべての都道の最南端地点になる。緯度的には沖縄本島の中部に相当する。・・・ということは、インドのニューデリーより、もちろん南だ(笑。

では、ついでに最北端はどこなのか?・・・・・、という、どうでもよい疑問については、都道204号線の日原鍾乳洞側終点のようである。金曜日にサイタマKM117局さんがQRVされていた雲取山のふもとだ(笑。

新海誠監督のアニメーション映画『雲のむこう、約束の場所』の終盤シーン、手造りの飛行機「ヴェラシーラ」は浩紀と佐由理を乗せて、とうとう「約束の場所」に向かって離陸する。約束の場所とは、今は眠りから目覚めない佐由理がまだ元気だった頃、飛行機が完成したら一緒に行こう、と浩紀が佐由理に約束していた場所だ。謎の理由で何年も眠りから目覚めないまま、佐由理は夢の中でずっと浩紀とつながることを待ち続けていた。そしてヴェラシーラに乗った二人が「約束の場所」にたどり着いたとき、佐由理は眠りから目覚めることができたことと引き換えに、浩紀が好きだったという記憶を失ってしまう。

「約束の場所」は、今は国家として敵対する、津軽海峡の反対側「エゾ」にある。離陸直後の映像の背景に、有名な「階段国道」がちらりと現れる。階段が国道になっていることで有名な国道339号線は津軽半島の北端、竜飛崎に達している。

それぞれの道には人の生活や生き様と密接なつながりを持つ生い立ちや歴史がある。世の中には国道マニアや「酷道」マニアなどの「道マニア」が結構おられるが、すくなからず道にロマンを感ずるところがあるのは、我々一般人も一緒だ。

この道はここで終わりだ。ハイビスカスが咲きほこり、椰子の実がなる、この都道最南端ポイントから島の最南端まで行くには更に1時間ほどのハイキングが必要だ。さしずめ母島では、約束の場所は、海のむこう、妹島あたりだろうか?(笑。


  左)都道最南端の表示。ここで道は終わる。   





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