2024運用記
吾妻山公園
神奈川県二宮町



 【吾妻山公園より伊豆半島真鶴岬】 





『左様なら』



中学や高校と言うのは、基本的に一般的な一生の長さからすれば、3年間という短い時間だが、個人的な印象としては、その短さに関わらず、どちらもその後の70年なり、80年なりに比べればかなり凝縮された濃密な時間だ・・・たぶん。3年間で遭遇・経験する物事は、その後の人生の30年、40年の間に受けるインパクトがぎゅっと凝縮されたものに匹敵する・・・少なくとも今までのところの個人的な感想としては(笑。例えば3年間に出会った時の友人の方が、会社に入ってから30年以上つきあっている友人よりも心情的な結びつきは、はるかに深かったり、身近だったりする。

この3年間に築かれた、例えば気のおけない仲間であるといった人との結びつきは、その後もおそらくは変わらない。それは、人格や人となりの形成期、しかも、そこで出会う人々もお互いに同じ立場に置かれているということに起因するのかもしれない。というより、そのような時期が、たまたま学校に通っている時間に相当するという見方をした方がよいのかもしれない。

その3年間に起こることは楽しいことより悲しかったり辛かったりする方が確率的には多い。下手をすると10回何かが起これば、8回から9回は辛かったりうっとうしかったり、気が滅入ったりすることだ。・・・これは別にその3年間だけに限ったことではないかもしれないが。

そして、その頃は、人間関係も近しいと思っていたものが実際には遠いものだったり、遠いと思っていたものが実際にはもっと近いものだったりする。その時は一生懸命なので、実際にはよく分からない、というのがその頃の実態だ。もしくは、そんな遠さや近さなどの真実など、はなから気にかかることもなく、したがって全く考えてみることもなく、もしくは、進んで考えようともせずに、あるいは考える暇もなくその頃は過ぎていくものかもしれない。

そんな、遠いいのか近いのか分からないような友達や級友との微妙な距離感と空気感を、飾り気のない、瑞々しいタッチで見事に描き切ったのは映画『左様なら』(2019年)の石橋夕帆監督だ。主役の高校生「由紀」を芋生悠さんが演じる。他の高校生役を演ずる役者さんたちも、まるで現実の1クラスの生徒たちのように映る。

由紀は、祷キララさん演じる友達の「綾」と二人で、浜辺で普通の女子高生同士の何気ないおしゃべりをする。二人は中学も一緒だった。背景に、真鶴岬まで見えようかという伊豆半島の丘陵が流れる。何もない浜辺という空間と目の前の海は、何もかも包み込むかのように包容力に満ちているようにも見える。

クライマックス、由紀は心象風景?の中の綾と、再び他愛もない会話をかわそうと、綾に話しかける。明るい波打ち際は、以前おしゃべりをした時と同じ浜辺だ。ただし、綾はすでに亡くなっている。

心の中の綾は振り返るとひとこと言った。「由紀ちゃん・・・。由紀ちゃんは私が死んだとき、泣いてなかったね。」



OADがスタート・・・・・するって、いつのことでしょうね?



 【菜の花とのコラボ】 




酒匂の浜辺を望む



ということで、今日の移動先は、神奈川県二宮町にある、吾妻山公園(あづまやまこうえん)である。この公園は、文字通り「吾妻山」そのものが公園になっており、神奈川県内では菜の花の名所として有名だ。

この公園は、山頂が芝生広場になっており、爽快な景色が足元まで広がる。特に今日は天気がいいので、富士山もバッチリ良く見える。箱根方面へ目を転ずると、国府津から小田原に向かって続く海岸線は、やがて左へと回り込み真鶴岬までよく見えている。(=冒頭写真)菜の花もちょうど今見頃のようだ。標高136mとは思えない絶景である。

今日は風もなく穏やかな快晴。JR東海道線二宮駅からも至近なので、時間が経てばすぐに人が増えてくるに違いない。実際、芝生広場の下の管理棟脇では、キッチンカー風の移動式カフェが2台、すでに準備を始めていた。


ひとしきり、富士と菜の花のコラボを楽しんだ後、さっそく87Rを展開だ。今日のリグは、87RとLCRだけの超軽量装備である。それと、いつものように暇なのは明らかなので(笑、プラス、エアバンドレシーバーである。

まずは大胆にも8ChでCQを出してみる。Esは出ていないようなので安心。・・・標高136mだし、まだ朝早いし、誰もいまい・・・と思いきや、驚いたことに一発で応答がある。しかも59+と超強力だ。コールいただいたのは、かながわBE11局である。当局が遠くへ移動したとき、よくEsでコールいただいている局長さんだ。

BE11局も同じようにこの場所に菜の花でも愛でに来られているのかと思いきや、酒匂川(さかわがわ)の河口(小田原市)にスタンバイされていたらしい。小田原方向の海岸線はすべてきれいに見えているので、ここからは間違いなく見通しだ。

やはり、さすがは神奈川エリア、湘南から小田原方面にかけての海岸沿いには、冬でも必ず誰かが待機されているようだ。こいつは、うっかりだぁ~

それにしても酒匂川河口と言えば、奇しくも、「由紀」と「綾」が会話を交わしていた浜辺のすぐ隣だ(笑。当局の移動目的を察知して、朝からわざわざそこにQRVされていたのか??(笑。(=もちろん、そんなことはありません)

それはさておき、ここから酒匂の海岸がこれほどまでにきれいに見えるとは思ってもみなかった。「由紀」と「綾」が会話を交わしていた浜辺は下の右写真の赤丸のところで、酒匂川の河口は写真のクレーン船のすぐ右斜め上の箇所だ。右手前を走るのは東海道線、浜辺に沿って続く道は、西湘バイパスだ。そういえば、西湘バイパスも、もう何年も走っていない。

  左から右へ向かってズーム。(右写真はトリミング)




とっとりU42局


標高は136mしかないので、運用は時々CQを出す程度だ。LCRのCQに久々にレスポンスが返ってくる。とっとりU42局だ。距離はたったの6.2Kmとでている。いったい、どこから出られているのか?

「とっとりU42」局は、当局にとっては懐かしいコールサインである。2エリア時代に時々QSOさせていただいていた。U42局も、よく覚えておられ、蔵王山や三ヶ根山などのQRVポイントの話で盛り上がる。両方とも三河地区のQRV場所である。当時U42局は、浜松が根拠地だったらしい。

現在は1エリアにおられるアイチAC623局のことや、ナゴヤAB449局などの共通の話題も出てくる。AC623局は、今は一時QRTされているのか、当局も最近はお空でつながっていないが、引き続き元気にご活躍されているに違いない。

U42局のQRV場所は、浅間山(せんげんやま)というところらしい。初めて聞く名前だが、湘南平のすぐ横のようだ。今日はカナガワTM628局と合同運用されており、後からTM628局ともつながった。TM628局によると、標高は181mほどらしい。


基本、87Rを聴いている時間より、ボケーっと景色を眺めている時間の方がはるかに長いのだが、ひとつ、エアバンドをチェックするのを忘れていた。こいつは、うっかりだぁ~。いつもの羽田の入感具合、特にA滑走路とC滑走路の違いの確認だ。ここの高さは136mしかないが、どんな塩梅か?空港はほぼ海抜ゼロメートルだが、ここまで電波は飛んでくるのか?・・・

やはり、さすがに空港管制はどれも厳しい。いつもチェックしている、A滑走路もC滑走路も管制側は聞こえてこない。しかし、なぜか唯一ディパーチャー管制だけは聞こえてくる。しかも、126MHzの方だけだ。ディパーチャーは、いくつかある周波数のうち基本2波が同時に使われており(時間帯によっては1波に集約)、出ていく航空機の方向などにより、それぞれ違った管制を行っている。通常は120.8MHzと126.0MHzだ。

126の方は51程度で入感するものの、120.8の方は入感がない。126の方はスケルチも開く。120.8は航空機側は聞こえてくるので、使われているのは明白だ。

A滑走路とC滑走路の各地における入感度合いの違いは、これまでの運用記で記している通りだが、このディパーチャーの違いも、A滑走路とC滑走路の違いと同様、アンテナ位置か何かに起因する差なのか???それとも、たまたまこのロケに対する波長の差による影響なのか???・・・また一つ謎が増えた感じだ。



苺のパンケーキで午後のひとときを



海岸線沿いには、伊豆半島側にも運用局がおられた。そろそろ「撤収」が頭をかすめ出した頃、CQに応答いただいたのは、伊東市移動のヒョウゴAB337局だ。AB337局とは久々のQSOである。いつもは東京近辺で運用されているはずだが、今日はCMで移動されているのか??そして神奈川の内陸側からはカナガワHI173局からコールをいただく。綾瀬市からコールいただいているようである。

当局とのQSOはよく覚えておられるようで、つながった瞬間に「去年渋峠と、父島から交信いただきました~!!」、と言われる。これにはびっくりだ。そう、渋峠と言えば、海ほたるにおられたHI173局とつながったのが当局の頭の中にも忽ちにしてよみがえった。HI173局の勢いに押されて、当局の頭の中にもいつになく強力な電流が走ったようである(笑。

「ああ、去年渋峠の時、海ほたるから運用されてましたよね~」と返すと、HI173局からも「その通り」、と返ってくる。

当局の脳内AI(「脳内AI」は某KM117局の
®)も、まんざら捨てたものではなさそうだ(笑。そういえば、今日は土曜日なので、いつも平日に山行と無線運用をされる、「マジすか学園限界LOVERS」のサイタマKM117局(謎)は、さすがに今日は運用されていないようだ。


運用を終え、吾妻山の登り口まで戻ってくると正午を過ぎた太陽が海を青く照らしている。高台から二宮の駅越しに見える、ところどころ木々を残した海岸線の景色は、海浜の街を象徴するかのように海が美しい。その美しい海をずっとたどっていくと、その向こうに江の島も見える。

今日は、二宮駅から徒歩2分のパンケーキ屋さん、「湘南フルーツクラフト」に立ち寄ってみる。若い店員さんたちが切り盛りするモダンな店内からは、入り口のドア越しに湘南平のアンテナ群も見える。

アイスクリームも付いた、いちごのパンケーキとカフェラテで、午後のひと時、もういちどのんびりと過ごしてみよう。


9QSO、各局TNX!! (2024/2/5)

(文中敬称略)

  海浜の街。ずっと向こうに江の島も見える。    苺のパンケーキ。湘南フルーツクラフトにて。





運用データ


 
■運用日時・場所:
 
  ・2024年2月3日(土) 
    9:30~12:30 神奈川県二宮町
             吾妻山公園 (標高135.9m)

 ■使用&装備リグ:
   CB : ICB-87R (SONY/ラジックス改新技適)
   LCR: DJ-PV1D (アルインコ) + SRH140D (第一電波)
 ■使用&装備電源(CB機)
    リチウムイオンポリマー電池:
     11.1V/1.5Ah

 




QSO局
9QSO TNX!!
  
(敬称略)

2024年2月3日(土) 快晴     
かながわBE11/神奈川県小田原市酒匂川河口 59/59 カナガワAY308/神奈川県中井町(4.8Km) 59/59
あたみ2/静岡県熱海市(33Km) 57/59 とっとりU42/神奈川県平塚市浅間山(6.2Km) 57/58
とっとりU42/神奈川県平塚市浅間山 59/59 カナガワTM628/神奈川県平塚市浅間山(6.2Km) 59/59
カナガワTM364/神奈川県寒川町川とのふれあい公園 55/59  ヒョウゴAB337/静岡県伊東市 58/58
カナガワHI173/神奈川県綾瀬市 51/53 
   
注: 距離表示があるのはデジコミ(LCR)による交信





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