[手を合わせる: 建長寺にて]



半僧坊の上で

ほの暗い堂内で一人女性が手を合わせる。静かで厳かだ。向こうから差す明るい光が対照的だ。

建長寺の境内を奥へ進む。正統院の入口を過ぎ、更に山に向かって石段を上っていくと、半僧坊と呼ばれる場所がある。半僧坊権現を祀るものだそうで、建長寺の鎮守ともされているようだ。

毎年恒例の鎌倉運用の今年の運用場所は、建長寺半僧坊だ。厳密に言うとそこからさらに少し登った「鎌倉アルプス」の一角、「勝上けん展望台」と呼ばれる展望所の近辺である。「鎌倉アルプス」は以前から何度か書いているように、若宮大路のある鎌倉の中心街の北側の丘陵地帯を東西に連なるハイキングコース(「天園ハイキングコース」)である。基本的には、北鎌倉の明月院の方から、大平山を経由して、鎌倉の東地区にある瑞泉寺の方まで続く。運用場所はこのハイキングコースの明月院側入口からの登り路と、建長寺側からの登り路の合流点になる。標高は130m+α程度だ。

半僧坊は山の斜面にあるので、そこからも海は見えるのだが、勝上けんまで登ると、鎌倉の中心街とともに相模湾が良く見える。はるか右下には建長寺の山門や法堂なども見えるが、ここはまだお寺の境内。そして、すでに山の一部でもあり閑静だ。

耳を澄ますと、遠く潮騒が聞こえてくるような気がする。普段ここに住んでいる人にとっては海が見えることは日常のありふれた光景だ。しかし普段海が見えない場所に住んでいる者にとっては、海が視界に入るだけで潮騒が聞こえてくるような気がするのである。ここから由比ヶ浜までは数キロもあるというのに・・・。


正統院
半僧坊より
勝上けんより




海にはヨットが遊ぶ


87Rを点灯してみると、5、6Chはホニャラがうるさい。南方方面からのコンディションがかなり強いようだ。全般的にチャンネル内、ざわついている。一瞬サイタマAB960局?らしき信号を捉えるが、見失ってしまう。堂平山(埼玉県ときがわ町)にはツクバKB927局が開局されているようで、次から次へと各局にサービスされているようだ。さすがに堂平山、飛び受けは抜群のようだ(笑。

KB927 局は忙しそうなので、コールはせずにとりあえずCQを出してみる。しかし、こちらの標高は130-140m程度、いかんせん全く応答はない。というより、そうこうしているうちに、いつの間にかチャンネル内はガラガラになってしまった。チャンネル内が静かになると、余計にがらんとした冬の冷たさを感じる(笑。やはりこういう時はDCR頼りか??今日は早めにスイッチオンで、待機に入ってみる。

天気予報では、晴れの予想なのであまり厚着はしてこなかったが、丘の上を渡る朝の風はさすがに冷たい。この丘陵地帯は木が密生しているので、陽光が届きにくいのも一つの要因だ。木のせいで、天園ハイキングコースは全般的に眺望できる場所も極めて限られているのである。

DCRではさっそくヨコハマYH175局が入感してくる。鶴見区の固定、7eleからとあって強力だ。その後も何局か飛んでくるものの、移動先のチャンネルが使えない場合がほとんどだ。都市部ではやはり少し高い場所に上がっただけで、使えるチャンネルがほとんどなくなってしまう。

運用と言っても基本的には暇だ(笑。11mでは、いつもの城山湖のかながわCE47局とQSOできたぐらいだろうか。いつも鎌倉運用はこんなもんで、のんびりモードである。暇に任せて、時々勝上けん展望台まで降りてみる。海を眺めるためだ。移動と言っても15m程の距離だが・・・。

太陽の日差しと風がうまくバランスしているせいか、由比ヶ浜の沖にはヨットがたくさん遊んでいる。きらきらとした海の先には伊豆大島も大きな姿を現している。しかし夏をも連想させる、海に遊ぶヨットの光景とは裏腹に、三原山の北斜面には先週降った雪がまだたくさん残っているようだ。そう、今はまだ2月の頭なのである。


手前、由比ヶ浜。きらきらと輝く海とヨットは夏を思わせるが、大島には雪が残る。 




UQ3局さんと

午後になれば少しは運用局が増えてくるのが、いつもの2月の鎌倉運用のパターンだ。しかし今年はチャンネル内は相変わらずガラガラだ。チャンネルをガチガチ回しながら、ふと、7Chに立ち止ってみると、なんとノイズがほとんど全くない(笑。ムムムム・・・・???例の「クレイジー7Ch」、午前中は全国津々浦々に蔓延している、あの無変調風のノイズがここでも例外なく確かにS5をしっかり振らせていたにもかかわらず、である。これはチャンスだが、チャンスでないのが今日のコンディション。でも、どうせ暇だし、誰にもつながらないのなら一緒・・・と、CQを出してみると・・・・・、なんと応答があるではないか(笑。ヨコハマAA238局で、アマ機でワッチ中にたまたま当局のCQをピックアップされたようで、11mのリグを片手にベランダまでわざわざ出ていただいたようである。たまたまこの時間帯、7Chがなぜか普通に使えるのである。拾う神ありか??

引き続いて、さらに7Ch!でコールをいただく。うれしいことに、よこはまUQ3局からのコールだ。RS54/55。久々にグランドウェーブで聞くUQ3局の変調は、当たり前だが安定している。UQ3局との直近のQSOは昨年のSVで、当局が根室の落石岬から運用した時だ。『あの時は2回コールをいただいてお世話になりました』といった話をしていると、UQ3局もよく覚えておられて、『一回目が尻切れ気味に終わったので、念のため2回呼びました・・・』とのことである。

UQ3局さんとは沖縄などのEsでつながるときが多く、その時の印象が強い。沖縄運用後などにブログを拝見していると、特に昨年の大東島運用などでは少しだけ?苦労されつつも、QSOを達成されていたと記憶している。少しだけ?苦労された原因は後述するように、もちろん当局側にある。しかし他のEsの記事等も拝見していると、他局がQSOに苦労している局などでも平然とやってのけられているように感じられる。UQ3局さんは運用のタイミングの取り方と、ロケの選び方がやはり優れているのではないかというのが当局の一方的な印象だ。

話は少々逸れるが、昨年の大東島運用では、超パイルアップとハイなEsコンディションに当局のオペの拙さも加わり、なかなかつながらずに、各局にご迷惑をおかけしたのは幾度も書いている通りである。呼び疲れて呼ぶのをやめた局長さんも結構おられたと聞いている。「なぜこんなに良く聞こえているのに拾ってもらえないのか?」、と少なからずの局長さんが疑問を抱いたであろうことは容易に想像できる。その思いを一層強くしたのは、運用終了後に、くらしきFV223局さんが、当局の南大東島からの信号を受信している様子をYouTubeにアップして送っていただいたからだ。当局はこれを拝見してびっくり仰天した。とっとりAJ683/1局と交信している様子なのだが、あ、あ、あまりにクリアすぎる(笑)・・・しかもQSBゼロ・・・沖縄(当局側)では全くあり得ない・・・。これなら誰しも楽勝でQSO出来るに違いないと思ってコールにかかるはずである。ロケの違いでいかに伝播環境が異なるか、ということを改めて痛感させられた。

UQ3局とのQSO後には、ヨコハマAC581局、よこはまKZ123局からコールをいただく。AC581局は港南区のさえずりの丘公園ということで、おそらく5Km圏内、59+40㏈の超強力入感である。まるですぐ隣で運用しているかのようだ。KZ123局さんとは、脳内ログによれば、確か4~5年連続してこの「鎌倉運用」で、同じ2月の第一週にQSOさせていただいているはずだ。「さっそく帰って調べてみます」とのことだが、合っていたのかどうか、当局もさっそく確認してみよう(笑。

10QSO TNX!!             ('18/2)


 
運用終了後は、天園ハイキングコース経由、いつもの石窯ガーデンテラスに向かう。 

鎌倉の中心街と海が逆光に光る。真中は若宮大路。
(ハイキングコース内「十王岩」より)


本日の石窯ガーデンテラス
今日はスコーンとカプチーノのセットで。スコーンが何気にうまい(笑。(左)
鏡のようになったガラスが、外の青いパラソルや冬枯れた木々を鮮明に映しだす。(中)


運用データ

■運用日時・運用場所:
 
 ・2018年2月4日(日) 10:18~13:18 
  ・神奈川県鎌倉市勝上けん展望台近辺
  

■使用&装備リグ:
  CB : ICB-87R(SONY)
  DCR: IC-DPR5(ICOM)+1/4λホイップ
  
■使用電源
  リチウムイオン電池10.8V/1.6Ahほか


QSO局
10QSO TNX!!  
(敬称略)

2月4日(日) 10:18~13:18  
ヨコハマYH175/神奈川県横浜市鶴見区(DCR) B2/M5 かながわCE47/神奈川県相模原市城山湖 52/53
ちばKS73/埼玉県ときがわ町堂平山 52/M5 ちゅうおうM88/東京都中央区佃大橋 52/52
かながわKN19/神奈川県横浜市都筑区東山田(DCR) M5/M5 トウキョウSV357/東京都世田谷区(DCR) B1/M5
ヨコハマAA238/神奈川県横浜市保土ヶ谷区 57/58 よこはまUQ3/神奈川県横浜市都筑区川和富士 54/55
ヨコハマAC581/神奈川県横浜市港南区さえずりの丘公園 59+/59  よこはまKZ123/横浜市保土ヶ谷区たちばなの丘公園  56/55 
*DCRのBは、傘マークプラスバーの本数。


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