'09/02/22 |
[RJ-270D]
う~~ん、不思議だ!
おおよそ愛知県、名古屋近辺の平地~低山での運用では、主に伊勢湾方向に向かっての電波の飛びを想定している。なぜなら長野県、岐阜県、三重県側とも周囲に山々が連なる濃尾平野では、その向こうに電波が飛んでいくことは最初から念頭にないからだ。山越えの回折波を確実に期待できるのは、六甲山からの電波ぐらいである。もちろんそれも交信できる場所は限られており、どこでもできるというわけではない。
2009年2月22日(日)、愛知県瀬戸市に程近い、潮見の森(472m、岐阜県多治見市)に移動してみる。472mといっても丘陵に毛の生えたようなもので、南の名古屋方面と西方面は見通しがよいが、近くには三国山等の相対的に高い「山」があり、CB運用のロケとしては決して絶好の場所ではない。どちらかと言うとお手軽運用向きの場所である。長野方面については言うまでもなく、県境に1,500m~2,000mクラスの山があるため、最初から交信の想定外である(笑)。
潮見の森には、後からアイチAE126局も来られたので、ほとんどCQも出さずに無線そっちのけでダベッていた。おしゃべりの合間に、ふと126局が、片手に握り締めた愛用の87Rのチャンネルを回していると、なにやら合法局らしき入感がある。3chだ。お互い不思議に思い(笑)、5m~10m歩きながら、より入感の強いポイントを探るがCQが終わってしまう。コールは取れなかったが、少なくとも2エリアで聞きなれた局長さんでないことは確かだった。当局の方から87Rで「CQステーション~?」と呼びかけてみると、応答がある。ナガノJA01局だった。JA01局といえば、昨年の11月3日の交信以来だが、まさか長野県側から出ておられるのだろうか?
この頃、というより朝からずっとだが、海外局のノイズが結構激しく、JA01局のロケ地を取るのに苦労したが、驚いたことに、確かに長野県飯田市のあたり(豊丘村)標高600m付近から出られているとのことだ。飯田市といえば明らかに恵那山(2,191m)系の裏側、地理にどれだけ疎い人であっても、誰もそんな超見通し外のところからCB波が飛んでくるなど思いもしない(笑)。頂いたRSレポートは48。…確かにそう聞こえた。しかし、いくらなんでも「41」の聞き間違いだろうと思って確認してみると、当局からの信号はなんと「48」で飛んでいるとのこと。
う~~ん、不思議だ。山の向こうにS8で飛ぶとは。(豊丘村までは距離70キロ程度) JA01局からの電波はRS41~51で、超長~い周期のQSBのように、電波が強くなったり弱くなったりしている。126局にQSOをバトンタッチした後もこの状態が続いていた。126局がQSOしている間に、歩き回ってベストポイントを探してみるが、殆どこの現象に変化はなかった。
JA01局は、2エリアの掲示板の移動情報を見てわざわざ移動されたとのことで、海外ノイズが強いのと謎のQSBで、ロングにQSOできなかったのが大変残念だ。(TNX
JA01局)
それにしても、この伝播経路が気になる。
伝播 |
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潮見の森(「山頂」) | 伝播経路 | ||||||
頂上と言うより、公園になっており、グランドまである。('06/3月撮影) | こんな山越え、どうやって飛んでくるのか(爆)。(豊丘村-潮見の森、一例) |
100mW&50mW
「100mW、50mWメインで運用!」とか「ビッグマウス」を叩いた責任もあるので、そろそろ100mWでも波を出さねば、と思いつつ、パーソナルでCQを出してみる(笑)。2エリアと言えばやはりパーソナルか、すかさず、ナガオカHR420局(岐阜県垂井町)と、ギフTY290局(岐阜県岐南町)から同時に応答がある。その後すぐにギフTY32局ともつながる。TY32局は、岐阜市の金華山に既に移動されており、CBもワッチしていたものの、海外局のミュージック系ノイズ(笑)でやられて思うように運用できないとのことである。この後、再びCBに戻られるというので、100mW、50mWでの交信をお願いする。
当局もパーソナルからCBに戻ると、AE126局がアイチHZ76局とQSOされており、そのまま交信を引き継ぎ、3ChにQSY、100mWでのQSOを試してみる。HZ76局は愛知県の知多半島(知多市)移動である。87Rでは、RS52/51~53、100mW機(RJ-270D)では、RS51/51である。メーター読みはこの通りだが、当局の聴感上では、受信信号のクリアさと、強さ(いわゆる耳S)は全く87Rと変わらない。ただし、270Dはアンテナが短いのと、若干感度が劣るせいか、ノイズが少ない。また、メーターの振れは、概して「重い」ようである。もっとも、270Dは、製造以来無調整のはずなので、定格通りの出力、受信能力がでているのかどうかは不明である。
続いて、先ほどパーソナルでつながった場所から少し移動されたという、ギフTY32局とつながる。TY32局とは、100mW、50mW(ラシーバ)でも、交信いただく。500mW(87R)では、RS55~58/55、100mW機ではRS51/31である。当局側受信、RS51といってもメーターの振れが重いので、耳Sでは54程度である。もちろん実用上は全く問題ない。当局からの31に関しては、「海外ノイズがなければ51でもいいかも」、ということで、一応ちゃんと届いてはいるようである。ただ、変調に関しては87Rに比して、かなり薄っぺらい音のようである。これは受信音についても言えることで、スピーカーの口径のせいもあり、受信音もどちらかというと安物系のラジオのような深みのない再生音である。
更に5ChにQSYして、ラシーバでの交信の準備に取り掛かる。しかし、いざラジオからトランシーバー側にセットして、キャリアを確認してみると、どうもキャリアが出ていない。とうとうイカレたか!?(当局の頭と同じだ!)年代物なのでいつ壊れてもおかしくない。しかし、ラジオはちゃんと聞こえる(笑)。TY32局にしばし猶予をいただき、ガチャガチャ手荒に操作してみると、調子が戻ったようで、ラシーバでの送受信でQSOがつながる。結果はM5/31である。ラシーバーはかなり音量を上げる必要があるが、ちゃんと相手の信号をピックアップしている。
ステレオ比較:87R vs. 270D |
運用データ |
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運用場所: 岐阜県多治見市潮見の森(標高472m) 時間: 2009年2月22日10:45~14:50 使用リグ: RJ-270D、ICB-87R、ICB-790T RP 7700 (ラシーバ) PR-900 (パーソナル機)、PR-6 (パーソナル機) |