[報国寺]



凡人のなせる業

朝8:30過ぎ、鶴岡八幡宮では若い神職の方々がたくさん出て、砂利が敷かれた参道を掃いている。これから参拝者を迎えようと準備の最中だ。巫女さんたちも、参拝者に授けるお札やお守りの準備に忙しそうだ。

浄明寺地区にある報国寺は9:00開門、鎌倉駅からストレートに行ってしまうと早すぎるので鶴岡八幡宮へお参りしてから向かってみることにする。毎年恒例の2月初旬の鎌倉運用である。バカの一つ覚えのように、一年に一度定期的におこなってしまうところが最も凡庸な、凡人のなせる業だ(笑。1年前、「さて、来年の今頃はどこでどうしているか?」とか、とぼけたことを言っていたのだが、実のところそのとき既に、一年後もここらあたりにきっと来ようと意を決していたのである。すると、愚純な凡人にとっての次なる問題は、それがいつまで続か?ということである。・・・さて、いつまで続けられるのか?(笑。



竹庭へ

その小さな竹林に踏み入れるとき、心が鎮まる思いをするのは、おそらく当局だけではないだろう。グループで来てはしゃいでいる参拝客にさえ実際はその心に一つのカンフル剤のように通じているはずだ。今年も石仏には水仙と、露に濡れた黄色い花が竹を割った花入れに供えられている。そのしおれかけようとしている花びらが余計に侘びの風情を醸し出す。


報国寺
いつ来ても心が鎮まる



大平山山頂???

本日のメニューは、まず報国寺+浄妙寺+石窯ガーデンテラスでのひと時を午前中に楽しみ、午後から天園峠の茶屋でビールとおでんで一杯やりながら、大平山周辺(標高150m+)でQRVしようという魂胆だ。一杯やりながら・・・これもまた凡人のなせる業だ(笑。いつもは運用後に報国寺参拝?と石窯ガーデンテラスなので、例年とは逆のパターンだ。大平山のある天園を通過するハイキングコースは通称「鎌倉アルプス」と呼ばれており、標高100~150mほどのハイキングコースが瑞泉寺のあたりから、建長寺の方まで続いている。今回はせっかくなので久しぶりに瑞泉寺にも参拝してから天園に上がることにする。

大平山はこの近辺では、よくCB無線運用でも使われる場所である。人様が移動運用によく使われる場所では、できうる限り運用しないというのが一応当局の基本ポリシーだが、現実にはなかなかそうは問屋が卸してくれない。その理由は以前にも記したとおりだが、特に鎌倉といった場所では極めて難しくなるので、今回はここを使わせてもらうことにする。

話は脱線するが、大平山についてハイカーが書かれているたくさんのブログやホームページの山行記事、半オフィシャル的なハイキング案内等を読んでいると、広場がある横の崖上の頂上(=鎌倉カントリークラブ駐車場脇)を大平山山頂と記している場合が多いが、国土地理院地図による大平山山頂は実際には天園峠の茶屋のテーブル&ベンチの奥にある小高い部分である。この崖上の疑似「頂上」と実際の山頂とは直線距離で400mも離れている。この崖上の「頂上」には実際、「大平山」との私製?の看板(手製)が掲げられており、ご丁寧に159mと標高が記されているので、何も知らない人はおそらくそこが本当の頂上だと思って通過していくに違いない。三角点などを無視して山頂看板を見晴らしの良い場所などに意図的にずらしてしまうことは時々見受けられ、これもそのケースかもしれないが、意図的にずらす場合は少なくともその旨「山頂」の看板上に記しておくべきかもしれない。その点、官製?の看板はしっかりしており、400m離れた天園峠の茶屋の入口に横浜市の最高地点であることがちゃんと記されている。(大平山山頂は実際は横浜・鎌倉市境にあり、崖上の疑似「山頂」は鎌倉市内にある。)

まずは、茶屋のテーブルでDCRのワッチだ・・・というよりビールとおでんだ(笑。屋外とは言え、一応茶屋内なので、ビールとつまみを片手に黙ってワッチに専念。どうも城山湖近辺に今日もQRV局が数局おられるようで、呼び出しチャンネルに時々CQが入感してくる。


天園峠の茶屋
まずは、おでんで一杯&ワッチ(笑。
本物の大平山山頂は写真の背中側に
なる。
崖上の疑似「山頂」
疑似 「山頂」 隣の広場はハイカーの
お弁当にはもってこい。
鎌倉中心部
広場より相模湾&伊豆半島方向。



しかし、城山湖方面からの電波も途切れ途切れ、さらに本来ここなら東京・横浜側からもCQが飛んできても良さそうなのだが、全く聞こえてこない。どうも入感状況がさびしい。やはり最高地点とはいえ、周りに木々があるので、影響を受けている可能性はある。ということで、ビールは1Lほどで切り上げ(笑、見晴らしの良い、広場脇の疑似「山頂」に向かってみることにする。

87R用黒カバーは、今回も
ゴンベイ・ハンドメイド・ショップ
のお手製のもの

87Rをオン、チャンネル内をチェックしてみる。もともと土曜日ということもありQRV時間を遅くして午後にもってきたのだが、それでもなかなかQRV局はおられないようである。6Chでは久しぶりにロシア語お姉さんが、元気よくてきぱきと仕事をこなしているが、それ以外はホニャラもほとんど聞こえず、CBはどのチャンネルも真冬の状態だ。8Ch、3Chと交互に定期的にCQを出してみるがすべて空振りだ。メインチャンネルでも応答なしか・・・・。むむむ~。

となると、あとはDCRの固定局頼みか~???(笑。移動に出かけずとも室内で聞かれている局長さんはさすがにおられるようで、まずは東京都稲城市のヨコハマAD195局にCQをピックアップいただく。建物の関係上、こちら向きに電波が飛んでいくとは到底思えないそうだが、こちらには全く問題なく入感してくる。ハイカーの邪魔になるので、疑似「山頂」は避け、崖の途中からQRVしているのだが、場所を変えれば本来稲城方向にも飛び受けはもっとよくなるはずだ。固定では横浜市泉区のヨコハマAB550局、いちはらLB21 局(千葉県市原市)からもコールをいただく。LB21 局とは東京湾越えのQSOだ。やはり固定局がワッチされているというのはありがたい。

ヨコハマKZ123局は外出のついで?に金沢区の富岡総合公園からQRVされている。KZ123局とは記憶が正しければ文字通りちょうど1年ぶり。1年前、KZ123局は確かさえずりの丘公園(横浜市)から出られていたはずだが、KZ123局も当局が大崎公園(逗子市)から出ていたのをよく覚えておられるようだ。大磯の鷹取山にはかながわCG61番局がQRVされておりコールをいただく。11mは誰もいないのだが、レピーター経由の特小は結構盛り上がっているようで、「大山、蛭が岳レピーター経由のQSOは結構楽しめますよ~」、と言われている。CG61局と言えば玩トラだが、今日は最軽量仕様のため残念ながらGT-06は持ち合わせていない。しかしこういう日は、DCRでコールをいただけるのはありがたいことだ。しかも「時々ブログも拝見してますよ~」というお言葉にはこちらも励まされる。


Chが足りない(笑!

15:48分の相模湾。向こう側は
伊豆半島。

それにしても、最近業務局が増えてきたのか、それとも今日が特別なのか、驚いたことにDCRは30Chが常にほとんど埋まっている状態だ。標高160mに満たないロケなのに・・・である。たまに空いているチャンネルがあるかと思いきや、しばらくワッチしていると必ずどこかの業務局の交信が聞こえてくる。11mは閑古鳥状態だが、こりゃ、DCRも別の意味で交信がままならない(笑。サイタマHK118局は茨城県石岡市朝日峠に移動されているようで、さっきからCQがたびたび飛んでくるのだが、その度に指定されるチャンネルはこちらでは必ず業務局が使っており、CQに全く応答することができない(笑。

このような時の問題点は、仮にQSOに進んだ時でも、意図せず業務局と重なってしまうことである。チャンネルチェックをかけた時に「使ってます」と返ってくれば問題はないのだが、問題は、業務使用の場合、使用者は無線の専門家ではないので、チャンネルチェックの意味が分からない場合があるのと、意味が分かっていたとしても相手も業務使用なので時々しか交信しないので、わざわざ「使ってます」と言わないことが多い点である。それでも業務上必要なときは当然ながら送信するので、それがこちらの交信とダブってしまう時が問題となる。DCRの場合は、キャリアーを受信中はいくらこちらから送信したくても送信できない仕組みになっているので(=キャリアセンス機能)、交信相手と違う別の局が信号を送出している間は、交信局とは完全に交信が途絶えてしまうことになるのである。

相手が「使ってます」と言われない限りにおいては、いくら丁寧にチャンネルチェックをかけても結果的には無駄ということになる。そんな時はチャンネルを再度QSYして事なきを得るのだが、今日に関しては再QSY先もなかなか見つからない。つまりCQに入る前に「空きCh」を複数見つけておく必要があるのだが、それがなかなか複数確保できないのである(笑。DCRも早、チャンネル増強が必要な時代か???

さて、来年の今頃も・・・・、きっと鎌倉で運用しているはずだ(笑。


各局TNX!!
                                               ('15/2)

[報国寺]


運用データ
■運用日時・運用場所:
 
 2015年2月7日(土) 13:40~16:10
    
 神奈川県鎌倉市・横浜市大平山周辺(標高約150m+)
  
■使用&装備リグ:
  CB : ICB-87R(SONY)
  DCR: IC-DPR5(ICOM)+1/4λホイップ
     
■使用電源
  ・乾電池、リチウムイオン電池10.8V/1.6Ah


本日の石窯ガーデンテラス
今日はティラミス&カフェオレでゆったりとしたひとときを・・・。写真(中)、右奥の部分が石窯パン焼き工房。


QSO局
8QSO TNX!!  
(敬称略)

2月7日(土)   
ヨコハマAD195/東京都稲城市(DCR) M5/M5 ヨコハマKZ123/神奈川県横浜市金沢区(DCR) M5/M5
ヨコハマAB550/神奈川県横浜市泉区(DCR) M5/M5 かながわCG61/神奈川県大磯町鷹取山(DCR) M5/M5
サイタマHK118/茨城県石岡市朝日峠(DCR) M5/M5 いちはらLB21/千葉県市原市(DCR) M5/M5
サイタマSC556/千葉県富津市金谷(DCR) M5/M5 ヨコハマNM273/神奈川県横浜市泉区(DCR) M5/M5



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