[右端に東京タワー、右側こぶ(山影)の右上にスカイツリーが]


夜景の中で

2007年の暮れ以降、例年大晦日の年越し運用は、御岳山から行おうと決めて(決めようとして)いたのだが、なかなかままならず、今回でようやく2回目である(笑。年越し運用終了後、その足で山の上にある武蔵御岳神社にお参りするというパターンだ。

例年通りケーブルカーは終夜運転だ。ふもとの滝本駅には既に、10名程が、改札前に掲げられたモニターの紅白歌合戦に見入っている。みやげもの屋さんには近くの清流で取れたわさびも葉付きで売っている。
程なくしてケーブルは出発する・・・・しかし、なんとなく何か忘れているような?・・・よく?考えてみると、カメラの三脚を車に忘れてきている。しかし乗ってしまった以上、後の祭りだ。上まで行って戻ってくると、この時間だとケーブルの本数も少ないので1時間以上ロスする。三脚無しの夜のコンデジ一丁はさすがに厳しいものがあるがやむをえない。今年最後の大ボケをかましてしまった(笑。
標高830mほどのケーブル駅を降りても、それほど冷え込んではいない。大晦日の日中は穏やかだったが、その分空気はシンとはせずに、星が見える晴天の割には空気も少しだけかすんでいるようである。

クリスマス前後に1週間ほど寝込んでいたので、ケーブルを降りてから運用場所までの、わずか5分ほどの登りが異様にきつい(笑。単に夜景鑑賞や無線だけのことを考えれば、先に影が見えている日の出山の方がロケはいいのだが、やはりいつもの展望台に留めておいてよかったようである。まずは鉄柵のフェンス上に707をセッティング、スイッチをひねってみる。今日は隣の休息所が午前一時からの営業とのことで、展望台は明かりが全くなく真っ暗闇だ。707のランプを点灯させると、ノイズでSが2~3振っている。スピーカーからのノイズもかなり派手目だ。といっても場所を変える気力もないので、3Chで運用を開始する。

時計は既に10時半を回っている。2011年もあと一時間半で終わりである。さすがに大晦日もこの時間になると感慨深いものがある。PTTを手に取りながら思いを廻らしてみると、災難の多かった一年が重く思い起こされる・・・。

バンド内は運用局が聞こえず、大晦日の割には、非常に静かだ。いつもより移動局が少ないようである。CQを出してみると、いつもの城山湖よりかながわCE47局に応答をいただく。ノイズがS3近く振っており、若干信号のピックアップに苦労する。ノイズ源がどこだか分からないが、うろうろしてベストポジションを探している余裕はない。冷え込みはゆるいとはいえ、さすがにじっとしていると体が冷え込み、動き回るのがいっそう億劫になってくる(笑。八王子の平山城址公園からはあきしま5211局よりコールをいただく。ひょっとして今年はじめて?だろうか。ずいぶんとご無沙汰してしまったが大晦日の最後の瞬間につながると言うのも何かの吉兆かもしれない(笑。

CBは明らかに運用局が少なく、空振りのCQが続く。それにしても大晦日の晩のせいか、11時を回っても都心方面の夜景の明るさは一向に衰える気配がない。冷え込みがそれほどでもない分、空気も曇り一つないと言うわけにはいかないが、東京タワーや新宿の高層ビル街ははっきりと見えている。

11mは余りに静かなので、DCRにチェンジ。8ChでCQを出してみると、サイタマAB960局より応答をいただく。いつもお空でお世話になっている局長さんだ。リアル板の掲示板をみて、待機していただいていたようである(TNX!)。ホイップを基台に載せて窓際に置かれたアンテナから波を出されているようだが、久喜市から全く問題なく御岳まで飛んでくる。DCR独特の「静かな」QSOである。時としてデジタル固有のまだるっこしさはあるものの、どこまでもはっきりした変調音である。豊島区からはとしまFZ52局よりコールをいただく。こちらはグランドプレーンから電波をだされているようだ。千葉県の鹿野山からは、呼び出しチャンネルで、ちばTM42局がCQを出されている。TM42局ともQSOは久しぶりで、南大東島運用以来、1年半ぶりのQSOである。TM42局は、5エレ八木で、車の中から、ヒーターを点けて、ぬくぬく運用をされているとのこと。うらやましい(笑。ビームは都心方面なのだろうか、アンテナ3本での強力入感である。

TM42局との交信を終え、しばらく空を見つめていると、あちこちで花火があがるのが見える。そう、年が変わった。2012年の幕開けである。果たして、今年は災厄のない、良い年になって欲しい。

光の海を背景に、707&DPR5
写真右:2012年午前0時の花火は捉えることができなかったが、スカイツリーが見える。右の赤い帯は新宿の高層ビル群。


2012年始動


CBシーン?

今年のCBシーンは一体どのようになるのだろうか?・・・などと深いことは無論考えることもなく(笑、再び707に戻ってワッチを続けてみる。相変わらず運用局はほとんどない。

それにしてもさっきから聞こえているこのノイズが邪魔だ。年が変わる前に、何局かに呼んでいただいたような気がするのだが、QRZ?もむなしく、信号を拾いきることができなかった。おそらく51以下の厳しい信号だと全く拾えないように思われる。いよいよ展望台の近辺をうろうろして、ノイズがおさまりそうなところを探し出してみることにする。休息所の建物に近い、奥まったところに移動するとノイズがほとんど聞こえなくなるのだが、逆に下界からの信号の入感は悪くなる。しかししばらくそこでワッチを続けてみることにする。年も改まり、休息所もシャッターを開け開店準備を始めだした。展望台もそこかしこの電球がともり、一気に明るくなった。そして、ケーブル山頂駅から展望台へのリフトも動き始める(笑。

CBでは、よこはまBF35局(横浜市)に続いて、堂平山(埼玉県ときがわ町)からトウキョウAB505局の交信が入感してくる。ノイズが少ないだけあって、信号は明瞭だ。もう撤収間際のようだが、お声掛けをさせていただく。大晦日は早い時間から?運用されていたようだが、やはりCBは今ひとつだったようだ。その代わりDCRの方はかなり運用局が出ていたようで、FBにQSOされていたようである。パーソナル、特小とあわせて、一人で4バンド運用とのことで、なかなか手が回らなかったと言われつつも、お声は明るい。AB505局とは、その後DCRでもQSOいただく。

DCRでは、とうきょうCT73局、トウキョウK767局にもコールをいただき、QSOさせていただく。いよいよ1エリアは本格的なDCR時代に突入か?

武蔵御岳神社
境内(中)や参道(右)からも光の海が・・・


熱々のコーヒー

年越し運用の目的の半分は、初詣である。運用はそこそこにして切り上げ、武蔵御岳神社へと向かう。参道から垣間見える光の海もまだまだ衰える気配は全くない。

境内はまだ静かだが、明け方の時間からおそらく大勢の初詣参拝者で賑わうことになるのだろう。
ケーブルのふもと駅で、わさびを買おうと眺めていると、取ってきたわさびの葉を落として捌いている、売り手のおじさんが、コーヒーを一杯飲んでいけ、と言う。いれて貰った熱々のコーヒーとその心意気が体にしみた。


各局TNX!       ('12/1)







運用データ

  
■運用日時・運用場所:
 
東京都青梅市
 御岳山展望台 (標高約875m)
  2011年12月31日(土) 22:40~ 
  2012年1月1日(日)   1:40 
    
■主要装備:
  CB
   ・ICB-707 (ソニー)
  DCR351(デジタル簡易無線)
   ・IC-DPR5 (アイコム)
  

■電源

  ・Li-ion 7.4V/6.4Ah×1 (DCR)
        7.4V/1.8Ah×1 (DCRスペア)
        10.8V/1.6Ah×1 (707)

QSO局
CB、DCR
(敬称略)

12/31~1/1:御岳山 
カナガワCE47/神奈川県相模原市城山湖 51/52 あきしま5211/東京都八王子市平山城址公園 56/55
サイタマAB960/埼玉県久喜市 (DCR) M5/M5 としまFZ52/東京都豊島区 (DCR) M5/M5
ちばTM42/千葉県君津市鹿野山 (DCR) M5/M5 よこはまBF35/神奈川県横浜市 56/56
トウキョウAB505/埼玉県比企郡ときがわ町堂平山 56/57 とうきょうCT73/  (DCR) M5/
トウキョウK767/東京都日野市 (DCR) M5/M5 トウキョウAB505/埼玉県ときがわ町堂平山 (DCR) M5/M5


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