礼文へ

写真家松井久幸氏のギャラリー&喫茶で
ゆるりとした時間を・・・

運用3日目は9時半のフェリーで礼文へ移動だ。天気は小雨、7時過ぎにチェックアウトして宿の駐車場までくると、見送りに出てきてくれた宿の人が、ペシ岬にあるギャラリーに行かれては?という。(ペシ岬とは、フェリーの出る鴛泊港のすぐ近くにある岬である)ここは喫茶も併設してあり朝早くからやっているので礼文へのフェリーの時間までゆっくりできますよ、というのだ。当局は観光が目的ではないのでゆっくりする気はないが、「ギャラリー」と「コーヒー」と聞いて、行かないわけがない。もちろんその前にコンディションチェック、上がっていないのを確認して、ギャラリーで短いながらゆるりと時間を過ごす。

鴛泊港、フェリーの甲板、礼文へ着いてからはフェリーターミナル脇と、あらゆるところでQRVしてみるが、コンディションは上がらない。フェリーの上でワッチしていたときは上がってくる気配があったのだが、礼文へ着いてみると8Chはむしろ静かになっている。

礼文へ渡ってからの行動は特に考えていなかった。QRVはフェリーターミナルだろうと、どこだろうと海の近くならどこでもできるからだ。ただ、コンディションが上がっていないようなので、その間に島の北端のスコトン岬まで行ってQRVしてみることにする。スコトン岬まではバスで一時間ちょっとだ。

岬には、おあつらえ向きのピクニックテーブルとベンチがあり、ワッチ用に707をセット、さっそく受信にかかる。ん~、静かだ(笑。昨日コンディションが上がったのは午前中だったが、しかし今日は午前中は何も起こらずに終わりそうだ。時々707のロータリースイッチを回して他チャンネルもチェックしてみるが、何も聞こえてこない。CQもダメ元で飛ばしてみるが反応はない。12時半…1時半…、しずかなままだ。その間に缶ビールが空いていくが、2缶でセーブ。こんなところで酔っ払っていても仕方ない(笑。ただ、つまみのイカ焼きがおいしすぎて、セーブも大変だ。

スコトン岬は島のほぼ北端に位置するが、緯度は宗谷岬の方がわずかに北である。したがって、日本の「北端」というわけではないが、島のビューポイントのひとつなので、20~30分おきには観光バス(一台程度だが)が団体をつれてやってくる。しかし5分もしない内に引き上げていくので、ここで4時間も5時間も粘ろうという当局は変わり者かもしれない。

しかし時間にとらわれずに、ベンチに寝そべりながら、目の前のトド島や海を眺めているとゆったりとした気分を味わえる。更に、空は時々雲間から日が射したかと思うと、ガスで目の前の島が見えなくなったりと、千変万化だ。とはいえアルコールで気を失わないようにしないといけない(笑。

チバ局が入感するが・・・

14時近くなった時だ。唐突に707から合法局のCQが聞こえ始める。QSBがかかっているが、チバアルファーチャーリー115局のCQだ。RS41~51である。ここで87Rにバトンタッチ、テーブルを離れて岬の先端に移動、コールを畳み掛ける。しかしこちらからはなかなか飛んで行かない。幸いCQを出し続けてくれている。必死にコールするが、QRZ?ととってくれたまではいいが、その後が続かない。結局フェードアウトしていく。ん~、残念。コンディションの可能性に掛けて、こちらからCQを出してみるが内地からの反応はない。(ただ後で確認すると、サイタマAB960局さんにCBLしていただいたようである。TNX!AB960局)

テーブルに戻ってしばらくワッチしていると、再びAC115局のCQが入感しはじめる。今度はいけそうだ。87Rで出動!……しようとしたその瞬間、誰かが話しかけてくる。話しかけられて無視するわけにもいかない。地元のアマ局だそうで、観光バスの運転手をされているらしい。HFは、7/21の3エレ八木、主に21に出られているそうで、たまにQRVしてCQを出すと相当のパイルアップになるらしい。2mの方は、2スタックの八木で道東の方まで飛ばされているようだ・・・。う、う~、87Rを抱えた右手の指が疼いて、ボリュームを空回りさせる……早く出たい(笑。 一応アマのコールサインを交換、会話を終えて87Rでチェックにかかるも、時既に遅し、何も聞こえてこない。CQも連発してみるが、コンディションは落ちてしまったようだ。

今日の宿がある香深にもどるには、16:19のバスに乗らねばならない。16時を過ぎたところでようやく再び開け始めるが、もう時間がない。アイチAC623/2局?とミエ局とのQSOが51~52で入感、必死にコールするもこちらからは届かないようだ。

香深に戻って、夜も20時過ぎまでQRVしてみるが、結局コンディションが再び上がることはなかった。




香深に戻って、夜までQRVするが・・・。海の向こうに利尻が浮かび上がる。



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