[青苗岬にて。台風一過?運用している間に晴れ間が広がる。]



青苗岬に向かう

球島山を下りて、一応途中でコンディションチェックしながら島の南端にある青苗岬へと向かう。車を停めるたびごとに、雨は弱くなってくる感じだが、内地から飛んでくる電波は皆無だ。

青苗岬は島の南端なので勝手に11m運用には一番いいだろうと、思い込んでいる場所である。ここは津波の資料館などがあり、FBな公園として整備されている。87R片手に車の外に出る。ようやく明るくなり始めてきた空から落ちてくる雨は、霧雨へと切り替わりつつあった。着くころには止むだろうという、読みは正解だった。しかし風は相変わらず強い。アンテナをしならせながらはやる心でCQを飛ばしてみる。

今度は一発で応答がある。ミヤギBA102局だ。RS52/51。QSBの状況は相変わらず激しく、昨日の夜と同じような聞こえ方だ。最後のコンディションチェックから15分程度しかたっていないはずなので、今コンディションが開けてきたところに違いない。

ミエAA469局ともQSBのせいでお互い呼びあうこと行ったり来たりでなかなかつながらない。SVも時間的にはもはや終わり?かとも思われたが、まだまだ各局QRVされており、8Chはすぐに合法同士のQRMが始まる。そんなQRMのはざまから、トウキョウAB505局のコールが聞こえてくる。ポータブル7と言われている。つづいてスギナミAA530局が出てこられたので、今年も例年通り一切経山あたりで合同運用か?東北南部ぐらいに電波が落ちているのか、山形県米沢市移動のおおさと59局からもコールをいただく。

QRMは合法同士なので、注意しながらワッチ&CQする必要がある。注意深く聞いていると、なにやら聞きなれた声のQSOが聞こえてくる。「伊那市」とか言われている(笑。おー、なんとナガノNP152局ではないか。つながるかやや不安な信号強度だが、呼びにかかると無事に応答いただく。すでに13時を過ぎている。SVもこの時間になってNP152局とつながるとは思ってもいなかった。しかもこちらの飛びは41、ピックアップいただき感謝である。(TNX!! NP152局)



チバAB849局


空は台風一過?で、その後は急速に晴れあがってくるが、電波の状況は反比例して落ち込んでくる。8chも上がり始めて30分もしない内に静かになった。

転々と移動しながら、奥尻島の名所の一つである鍋釣岩よりダメ元でCQを出していると、51ながら安定した変調で「チバ」局からコールが入ってくる!!?Esにしてはどうもおかしい、GWの聞こえ方だ。コール頂いたのはチバAB849/8局で、室蘭からだ。室蘭からGWで奥尻まで飛んでくるとは・・・。無論、距離的にはそれ程でないことは分かっているが(あとで調べると120~130kmほど)、勝手に頭の中に思い描いた図で行くと、間には渡島半島の比較的高い山々が入るはずだ。室蘭にそれを飛び越せるだけの高所があるとも思えないし、しかもこちらは標高ゼロメートル。不思議な入感だ。

AB849局は現在は8がホームだが、もともとはコールの通り千葉県が本拠地だったとのこと。コールも電監コール、昔の話をしているとついついロングQSOになり、「安心してQSOできるのがGWですね・・・」などと当たり前のことを話しながらQSOは45分に及んでしまう(笑。驚いたことに、AB849局の使われていたのは後期型の87R、それでも下図のような山岳回折波で奥尻まで飛ばしてこられる。生産終了間際に買われてそのまま塩漬けになっていたとのことだが、当局も2003年に購入した後期型2台が新品同然でそのまま眠っている。改めて試してみるべきか???

 
   



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(QSO局は最終ページにまとめて掲載しています。)


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