2013運用記
車坂峠
長野県小諸市



[眺望百選?]



秋オン?

暑い夏が過ぎるといよいよ秋オンだ。
今年は諸般の事情で時間的制約があり、登山で上り下りの時間をかけられる状況ではない。高い山には登れないので、もともと長野県東御市の篭ノ登山(2,227m)か、山梨県山梨市の北奥千丈岳(2,601m)にしようと決めていた。どちらも駐車場から一時間以内と、ハイキングどころか散歩にも満たない超お手軽運用地である。しかし、そこに台風の接近だ。台風は南西から攻めてくるようなので、出来るだけ「北側」の方がよいということで、篭ノ登山に移動してみることにする。しかし台風の中、「散歩」すらしたくないので、天気の様子を見ながら、朝から雨が降っていれば、そのまま駐車場から運用して速攻で帰ろうという寸法だ。

浅間山方面から、篭ノ登山直下の池の平駐車場へ通ずる高峰林道は午後5時にゲートが閉鎖される。林道内の駐車場では夜を明かすことは出来ないので、夜は手前の車坂峠(標高1,973m)で待機だ。朝、雨が降っていなければ、4時頃から、ゲートの開く7時までこの峠から運用し、その後篭ノ登山に移動して運用、雨が降っていればそのまま駐車場で運用である。そもそも、この連休は台風直撃は目に見えているので、移動局自体がほとんど出てこないことが予想される。更に、篭ノ登山などの浅間山より西側は都心方面へは電波の飛び受けは悪いので、おそらく「運用」にはなりそうも無い気配だが、せっかく移動できる時間を確保してあるので、ある意味ムリクリ移動してみることにする。

小諸市内からチェリーラインと呼ばれる峠道をくねくねと登った先が車坂峠である。その先は群馬県嬬恋村になる。スキーヤーなら車坂峠というより、「アサマ2000」がある場所といったほうが通りがいいかもしれない。14日16時過ぎに峠に到着すると、空はいかにも台風間近の、厚い怪しい雲が渦巻いている。しかし水平から下の下界はガスったりすることなく不思議と視界が開けており、小諸の町並みが良く見える。風も微風だ。さっそくデジ簡を飛ばしてみるが応答はない。もっとも、秋オンに関してはイベントデーの定義が最近曖昧になっており、敬老の日の前日から敬老の日なのか、一日前へずらした土曜日から日曜日なのか、良くわからない(笑。

夜9時、まだ雨はぱらついて来ない。駐車場に出てみると、うすーいガスがかかっていると思しきながら、小諸の夜景が綺麗に見えている。なんでもここの夜景は、「小諸の眺望100選」らしい(爆。三脚など当然持ってきていないが、手持ちで一応記念撮影。そんなことより、果たして台風は来るのか来ないのか?・・・・・ってくるに決まっているんですが。夜のラジオが告げるニュースもどんどん危険度合いが高まってくる。こりゃ、どうみても明日は運用にはなりそうも無い(笑。

朝4時、やはり雨だ。ザーザーではないが、車のルーフをピチパチとたたいている。当然早朝運用は断念。
6時、雨は小降りだが、なかなかやまない。しかし、空は以外に明るく、時々太陽の光が透けて見えてくる。雲は予想に反して薄いようだ。昨日同様、ガスがかかることもなく下界の小諸も良く見えている。これで今日は「駐車場で運用、速攻帰り」に決定だ(笑。

 
左: 車坂峠頂上にある高峰高原ホテル。
中: 昨日夜景を撮影した光景だが、視界の上半分以上は雲で隠されている。
右: 晴れていればこんな景色が見えるんでしょうねぇ。


こういう雨の日に役に立つのはやはりデジ簡だ。車内のダッシュボード上においてあるDPR5から声を出してみると、蓼科高原白樺湖移動のチバCH47局に応答いただく。この天気、この時間、おそらくホテルの部屋からと思われるその信号は、車内でもバー1本の強力入感だ。今日は運用がメインではなく、家族サービスらしい。

さらに車内でデジ簡待機していると、ボソリボソリと入感がある。今度は当局の背中側、横手山からのさらしな801局のCQである。横手山はこの駐車場の反対側に当たり、そちら方向にはホテル直営のみやげショップなどの障害物がある。それでもこんな鉄で囲われた車の中まで良く電波が進入してくるものだ(笑。ふと外を見ると、なぜか雨があがったようなので、801局がチャネルを探している間に外に出ると、さすがにバー2本で強力入感だ。横手山ドライブイン脇の駐車場におられるようで、向こうはかなりガスっているようである。

雨が上がっているので、鬼のいぬ間に洗濯と、87RでCQを飛ばしてみる。8ChのCQにはすぐに御嶽中腹(長野県王滝村)移動のアイチAE114局からコールがある。イベント時によく移動される、いつもの「おんたけ2240」スキー場のてっぺんだ。雨をさえぎる屋根つきなので、多少の雨でも運用可能なFBな場所だ。8Chは微妙な無変調信号が出ており4ChにQSYしてもらうが、さすがに海外QRMが激しい。ざっとチャンネル内チェックした時もこの時期でもホニャラが結構活発に聞こえていた。CBはどのチャンネルもうるさいので、AE114局とはショートQSOにとどめ、再びデジ簡に戻ってCQを出してみると、なんとすかさずAE114局からコールがある(笑。今CBで73を送ったばかりなので、なんか妙な感じだが(笑、デジ簡の方はもとより信号はクリアだ。こんな天気でも御嶽中腹に移動されるところは、いかにもコンスタントに無線に情熱を注がれているAE114局らしい。

その後は台風の接近に伴って大雨になるかと思いきや、空はむしろ太陽が顔を出さんばかりの明るさだ。下界も引き続き良く見えている。雨は20分くらい小雨がぱらついたかと思うと、5分くらい止むということの繰り返しである。雨が止んでいるときに集中的にCBでCQを発砲するのだが、さすがにこんな天気では移動局がないのかレスポンスはない。ただ、美ヶ原には、ナガノDF73局、ナガノAA601局、ぎふHT41局が3局で合同運用されており、デジ簡、CBでつなげていただく。美ヶ原でも、基本的には車内待機、必要に応じて車外に出て運用というパターンのようである。美ヶ原とはさすがにデジ簡は強力入感、CBもAA601局からいただいたレポートは57と強力だ。

移動局は増えそうもないので、予定通り10時に速攻で撤収だ。それでも、東京への帰途、関越道高坂SAからデジ簡を飛ばしてみると、横根高原移動のトチギKN46局にピックアップいただく。

果たして、今日は運用したのかしなかったのか、良くわからないような「運用」だが、「まあこんなこともあるさ」、と心はすでに次回の運用計画だ。今回は長野の某局に頂いた、学研のトランシーバーGT-06(100mW技適機)も装備し、フルテストする予定だったがこれはまた次回と言うことになる。各局TNX!!
    ('13/9)





運用データ
■運用日時・運用場所:
 
 2013年9月15日(日) 7:00~10:00
    
 長野県小諸市車坂峠(標高1,973m)
  
■使用&装備リグ:
  CB: ICB-87R(SONY)、RJ-580D(ナショナル)、GT-06(学研)
  DCR351(デジタル簡易無線):
      IC-DPR5 (ICOM)+1/4λホイップ (第一電波)

■使用電源(予備含む)
  ・Li-ion: 7.4V/6.8Ah×1、7.4V/1.8Ah×1 (DCR)
        乾電池他  

←学研GT-06。(贈っていただいた某局に感謝!)
 次回?テストに期待?

       


QSO局 10QSO TNX!!  
(敬称略)

ちばCH47/長野県蓼科高原白樺湖(DCR) M5/M5 さらしな801/横手山駐車場(DCR) M5/M5
アイチAE114/長野県王滝村御嶽中腹 51/52 アイチAE114/長野県王滝村御嶽中腹(DCR) M5/M5
ながのDF73/長野県上田市美ヶ原(DCR) M5/M5 ナガノAA601/長野県上田市美ヶ原 54/57
ぎふHT41/長野県上田市美ヶ原 52/52 ねりまTN39/群馬県中之条町渋峠(DCR) M5/M5
ぎふHT41/長野県上田市美ヶ原(DCR) M5/M5 とちぎKN46/栃木県横根高原(DCR) M5/M5
DCR:デジタル簡易無線



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