祖内港

いよいよ今日が運用最終日だ。今日のスケジュールは、11時過ぎに与那国から石垣島に飛び、更に宮古島に飛んだあと、羽田に向かうという予定だ。宮古島を経由するのは、日程を延期したために、この飛行機しか取れなかったためである。羽田に着くのは夜10:30になる。したがって家に帰り着くのは午前様だ。ただ乗り換えの合間に、石垣島や宮古島からQRVできる時間ができるのも事実だ。

朝7:00、宿に程近い祖内港の外側にあるビーチに向かう。ビーチと言ってもここはほとんど岩場で砂場はほとんどない。今日も朝から日差しと雲の様子は、いかにも沖縄らしい雰囲気だ。既に月曜日の朝なので、各局仕事で、QSOは難しいが、なんとかあと2、3局はQSOしたい。ただ、バイクを満タンにして返す時間やチェックアウトなどを考慮すると、QRV可能な時間はMax9:30までの2時間ちょっとだ。あとは空港からQRVするしかない。果たしてつながるのか。

とりあえず白い砂浜に荷物を置き、707でコンディションを確認してみる。悪くはない。8Chでは南方系ホニャラがきれいに入感しているが、6Chでは九州あたりの違法局が、「泣き別れー」、とQSBを伴いながらS5くらいで入感してくる。出勤時間帯なので、ワッチしていても始まらない。可能性が無くても、こちらから積極的にCQを飛ばさない限りは存在が分からないからだ。

5分おきくらいにCQを連発してみるが、もちろん反応はない。ただ、8時を過ぎると、ノイズ加減は更に良さげに上がってくる。ピュルルンもいつの間にか増えてきた。6Ch、4Chあたりでは違法のかぶりも強くなってくる。「もったいないな~。違法が聞こえると言うことは、QRV局があれば交信できるのに・・・」と一人悔しがってみるのだが、こればかりはどうにもならない(笑。

9時近くになると、ざわめき、かぶり、口笛と、すべての状況が明らかにコンディション上昇を示していた。相手局がいなくては如何ともしがたいが、どっこい、ウイークデーの朝でも、やはり運用局がおられるものである。丸太の上の707と、じっとにらめっこしていると、やがてミエアルファー?局のCQが一瞬強力になるQSBとともに入感してくる。しばらく固唾を呑んで見守るが、なかなか続かない。残り時間はもう、あと15分くらいしかない。それではこちらから、と87R片手に岩場の海水近くまで前進、水中QRVはできないが、CQを連発してみる。やがてミエAU144局からコールが返ってくる。RS51/42。交信時はてっきり三重県の移動かと思っていたが、あとで掲示板を見ると、九州移動中の局長さんのようだ。やはり、ウイークデーの朝でも、諦めずにCQ&ワッチが肝要か?


石垣島&宮古島

経由地石垣島でのQRV可能時間は、「お土産タイム」が入るため1時間弱だ。ただうまいことに、ランチタイムQSOの後半にはQRV開始できる計算である。

ターミナルビルを出て、いつもの空港駐車場の片隅に移動、積極的にCQを連発してみることにする。ただ今回は木陰を選ばないと、とても一時間は持たない。梢の下で、リグとして唯一手元に残してある87Rを展開、まずは8Chをモニターしてみる・・・良さげだ(笑。ホニャラが入感してくるものの、ノイズレベルは高めで、時々ビュルルルというノイズがSメータを7くらいまで引っ張って行く。これまで石垣島では短時間QRVばかりなので、ここから本土とはQSOできた試しがない。今年はいけるかも、という期待が膨らむ。特に、毎年3日間(4日間?)、当局のために完全迎撃体制を敷いてくれている、しずおかDD23局は石垣島からの信号到来を待ちわびているはずだ(笑。

それにしても暑い。気温がというより、そろそろ体力的にも、駐車場の真ん中というロケといい、精神的にもつらさが増してくる。

そんなこととは関係なしに、コンディションの方は上り調子だ。12時55分、何度と無く繰り返していたCQに、とうとうしずおかDD23局のコールが浮かび上がってくる。最初は51での入感だが、52に訂正、しかし動画を開始したところで急速に信号は弱まっていく。これが今回の運用を通じての平均的なEsコンディションだったようだ。ノイズなどのコンディションは同じように聞こえるのだが、その後は何も聞こえなくなる。しかし、これで念願の石垣島からの1stQSO達成だ。

続いては、宮古島に移動。宮古島空港サイドからのQRVだ。羽田への乗り継ぎ時間の関係上、3時間以上QRVできる計算だが、そろそろ、へとへとの状態である。あとは気力でやるしかない(笑。昼飯は石垣空港のカウンターで食べた八重山そばと生ビール一杯だけだったので、仕入れてきた「マーミイヤかまぼこ」をほおばり、そして定番のブルーシールアイスクリームでなんとか体力維持を図る(笑。マーミイヤかまぼこを食べるのはまさしく3年ぶりだ。かまぼこと言う名前だが、要は、薄いかまぼこ?の衣につつまれた黒米のおにぎりである。

ひとたび冷房の効いたターミナルビルを一歩出ると、再びコンディションとの闘いが始まる。石垣空港同様、駐車場の片隅に陣取って運用を開始する。8Chモニターに入ると、まだQSO可能とは思われないが、これまたコンディションは悪くなさそうだ。これから更に上がってきそうな気配である。時間帯が時間帯なので、黙っていては話にならない。ここでもコンディションに関わらず定期的にCQを連発することにする。2~8Chはどれもホニャラ系か、台湾?系の信号が入感してきている。南方とは良く開けているようだが、日本の違法が聞こえないと言うことは、北方向の本土とのQSOはまだまだということである。しかしその後もなかなか開けることはない。一瞬南方系が静かになって、北側がよくなったのかと期待させられる時間帯があるのだが、相変わらず肝心の本土からの違法の入感がない。全体としてはコンディションは比較的上がっているので、「上がらない」というより「開けない」という表現の法が適切だ。
そのままタイムリミットの18:30に突入、結局宮古島ではNo QSOに終わる。搭乗ゲートでは、宮古島の夕陽が最後に見送ってくれた。各局TNX!

3年ぶりに食べるマーミイヤかまぼこ


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2012沖縄