2010沖縄

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北港を試してみる

夕方のオープンに備えて、もう一つの本命の運用場所である北港に移動する。途中、道路脇に見事に咲き誇ったピンク色の花が風に揺れていた。いかにも南国的だ。

車の全く通らない(笑)、最後の農道の十字路を通過し坂を下り始めると、ウインドシールド越しに青い海が視界に入ってくる。とりあえず岸壁を見下ろす、高台に車を止め、ルーフに707をセットする。北港は文字通り、島の最北端にある港である。ただし港と言っても岸壁があるだけで、他に一切の構築物はない。今日はたまたま、大東海運の貨客船「だいとう」が到着して荷役をしているようだ。どこまでも青い海のすぐ向こうには、北大東島が良く見えている。

コンディションはどうか?かなり静かだか5Chでは時々違法も入感してくる。それほど悪くはなさそうだ。しかし、14時過ぎなのでEsでは最も繋がりにくい時間帯なので、CQは適度に繰り出すことにする。海と北大東島が見える景色の美しさに無線は半分そっちのけだ。
やがて時計は15時に近づこうとしていた。車に寄りかかりながら、まー一応CQでも出して見るかーと707のPTTを握ってみる。通り過ぎる風の音以外、周りも、無線も静かだ。こんな真昼間の時間に応答があるとも思えない。しかし…である。





「YK221局っ、聞こえますよ~」と、QSBもなく応答がある。コンディション上昇時特有のノイズも全くないので、聞こえ方はまるでローカル信号だ。「えっ、なにっ、これっ。」と、呆気に取られて聞いていると、しずおかDD23局の信号だった。しっかりS3振ってくる。

しずおかDD23局とは沖縄運用ではいつも繋げていただいており、今年も3日間ずっと「張って」おられるというのは知っていたが、余りに唐突過ぎる。今日は田子の浦におられるはずだ。今年は繋がったときは動画も取る約束もしていた。「えーと、ちょっと待ってくださいよー。今カメラ取ってきますから。」とあわてて後部座席のかばんの中からカメラを探し出す。まさかこんな時間帯に繋がるとは思っていなかったので全く油断していた。
余りに電波が安定しているので、勢いにまかせて、持参したICB-680の比較実験もしてみる。この680は、「当局も680が欲しいなぁー」と以前からつぶやいていたら(笑)、今回の「旅のお供に」、と静岡のとある局が、ありがたくもプレゼントしてくれたものである。その贈り主と680でQSOする。感無量。当の680にとっても感無量だったに違いない。

「安定」とはいえ、そこはやはりEs、落ちだすのも早い。DD23局からのレポートは、680は707より若干Sが落ちるとのことだったがコンディションの差と思われた。
予想外のQSOを終えて、北大東島の方を見やると、荷役を終えた「だいとう」が北大東島に向かって出て行く…。海はどこまでも青い。











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