予想的中だ。

なんと、合法局が入感してくる。ヤマグチ?局とトウキョウAB505局のQSOだ。終了と同時に両局に声をかけてみるが、応答はない。諦めて、すかさずCQの連発に移る。

そして、その時はきた。

「ハローCQ、CQ、CQイレブンメーター、こちらは、なごや、ヤンキーキロ221ポータブル6沖縄県波照間島移動....」
・・・・・・
「なごやYK221局、こちら、やまぐちアルファーナンシー77。レポート51で届いてますよー~」。やまぐちAN77局だった。睨めつけたSメーターは、ピーク3を振っていた。
「了~解!!!! やまぐちAN77局、こちらから53、こちらから53...」

やったぞ!!念願だった波照間からのQSO成功の感涙に浸る間もなく、ここぞとばかりCQを連発。このチャンスを逃したら2度と来ないかもしれない。

「...こちらは、なごやYK221ポータブル6、沖縄県波照間島より、受信しまーす。」  
そのとき聞き慣れた声が、はっきりと、上り調子で浮き上がってくる。
「なごやYK221局っ、とれませんかぁーっ?」「こちら、イワテブラボー73、 岩手県北上市より...」。
おーっ、73局だ!なんとピーク54を振ってくる。こちらから54!を送ると、折り返し、7エリアのB73局からは、「ピーク53」が返ってきた!波照間から2局目成功だ。う~ん。うれしい。本当にうれしい。思わずB73局に「大変うれしい」、と本音を言ってしまった。73局はボイスレコーダーに録音していたようだが、実は当局もAB505局のところから録音していた。恥ずかしくてあまり聞き返す気にはならないが、ウェイストバッグにボイスレコーダーを忍ばせていたのは大正解だった。

我に返ると、大きな波があったのか、両足とも靴がびしょ濡れだった。
とにかく87Rから「固定」用の770に早く移ろうと、5mバックして、急いでリグを設置。ワッチ&CQの連発体制に入る。合間に早業で他チャンネルを聞いてみると、違法局が軒並み入感してくる。朝から元気だ。しかも、不思議なことに、ほとんどがQSBもなく、見事に「厚く」入感してくるではないか。イオノはチェックしている余裕はないが、よほどEsの調子がいい(臨界周波数が高い)のか?今回の移動では、8Chの使用は避けるつもりでいたが、実際、使えるのは8Chしかなかった。
合法局はやはり出力が小さいせいか、「薄め」の入感で、QSBを伴って何局か輻輳して聞こえてくるが、呼んでもなかなかQSOできそうな局がない。

CQの連発を続ける。ノイズと途切れ途切れの合法局の合間から、ナガノ? アルファー局が呼んでいるのが聞こえてくる。「QRZ、アルファーステーションっ」と、何度も聞き返していると、コンディションが上がってきて、2エリアのナゴヤAM233局であることを確認。向こうから51を何度か繰り返している。こちらから、52を送る。これで2エリア局ともつながった。

3chを聞くと、4エリアステーションがCQを出していたようだが、見失ってしまう。8Chに戻ってワッチすると、えひめBX58局がQSBもなく、安定して52~53で入感していた。QSOの終了を待って、何度もコールするがこちらからは届いてないようだった。しばらく指をくわえてQSOを聞いていたが、やがて、QSBがかかり信号は取れなくなってしまう。えひめBX58局からは、その後コールをもらいQSOに移ったが、再び信号はフェードダウン、尻切れになる。かごしまSS167局からもコールをもらうが、こちらも途中から急激にフェードダウンしてきこえなくなってしまった。違法はあれだけ強力に入ってくるのに....。

しかし、勝負は今と、3、8ChでCQを出し続ける。

やがて、しずおかDD23局が当局を呼ぶ声をはっきりと捕捉!DD23局はかなり安定して入感してきたので、安心して聞いていられる。53/43でレポート交換しQSOに成功、今年は富士山1合目から狙われているらしい。DD23局の「がんばってください」という最後の言葉が、昨年同様印象的に響いた。

怒涛の1時間がすぎようとしていた。さいたまBB85局との約束もあり、3Chと8Chで交互にワッチ&CQを続ける。時間の経過とともに、さらにコンディションが上がってきたのか、ヒューン、ピュルルンという自然性ノイズで、770の針がS1とS5の間を間断なく、いったりきたりしていた。いつまでたっても全く収まる気配がない。全チャンネル同じ現象だった。違法はS7くらいで入感してくるので全く問題はなかった。


白い砂浜、青い空と海

水と空が混交一体となる。

今日も西表島がはっきりと島影を見せていた。


TOP 前へ 次へ


© Nagoya YK221

本文へジャンプ
 2008沖縄
4

波照間島